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2013年12月:SHERLOCK S3情報【ネタバレ】「Many Happy Returns」とジョンのブログ+UK尼爆弾など

めりくり!いやあ今年のクリスマスはとんでもない爆弾きたねえ! 12/25未明(日本時間) 全世界を衝撃がかけめぐった。そう前々から予告されていた。BBCによるSHERLOCK S3のミニエピソード、「Many Happy Returns(お誕生日おめでとう)」がブロードキャストされたのだ。

当初はiPlayerだけだと思われていたが、Youtubeでも公式に発表されたので、めでたく日本でも観ることができましたよ!話題騒然の映像デス!

ここから先はネタバレや憶測考察などはいりますので、どうぞご承知おきください。

すでに英語堪能なファンの方が日本語訳をしてくださっているのでここであえて私の下手訳はいれません。概略は下記の通り

シーン1:パブで語りあうレストレード警部とやさぐれた風体のアンダーソン

1-1.チベットの僧院、マントをかぶった僧兵に交じって金髪美人の麻薬密売人が潜んでいる。それを暴く僧院長(顔は見えない)
1-2.ニューデリー、警察が難解な事件を解決する記者会見。どうやらそれを解決したのは警察の背後にいるある人物
1-3.ハンブルク。ある殺人事件の裁判で陪審員が集められて審議している。全員が無罪を主張するが、ある人物だけがそれを止めており、 - 結果は有罪。

アンダーソンはそれらの事件を解決したのはシャーロックだと主張する。レストレード警部の事件を解決したように。彼はシャーロックが生きていたと信じている。それが故に警察をやめらざるを得なくなってしまったのだ。

レストレード警部は言う

"I see that you lost a good job fantasising about a dead man coming back to life. I know why you want that to happn..but it's never going to."

「俺はおまえが死んだ男が生き返るのを夢見て仕事を失くしたってわかってる。何故そう思うのかもな。でもな奴は死んじまったんだ」

しかし、別れ際にアンダーソンは言う。チベット - デリー - アムステルダム - ベルリン - ハンブルク .. (彼が解決したと思われる事件は) だんだんと英国に近づいている。まるで彼が戻ってきているようだ(It's like he's coming back)と

シーン2:ジョンの新しいアパートメントの部屋を訪ねるレストレード。ジョンの部屋は綺麗で明るいががらんとした印象

レストレードはジョンにシャーロックがヤードに残した遺品を持ってきたのだ。 箱の中身はニコチンパッチ、ピンク色の研究の際のiPhone、仮面、機関車のおもちゃ - そして1枚のDVD

かつてジョンの誕生日にレストランでディナーパーティを開いた際、シャーロックは出席しなかった。その際にレストレードがシャーロックをどやしつけてビデオレターを作らせたらしい(何そのかわいいエピソード!)。ヤードに残っていたのはその未編集版の映像(uncut version)だったのだ。

レストレードが去った後、ジョンはウィスキーを飲みながらしばし逡巡するが、意を決したようにDVDを再生する。

画面の外のレストレードとやりあいながら、他の人がいるからディナーにでたくないだの、ジョンの友達はみんなジョンが嫌いだとかもうただの大好きな友達を他の人にとられてすねる子供状態のシャーロックを寂しげに笑いながら見るジョン(涙。

ごちゃごちゃいいながらさて本番。シャーロックはカメラに向かって言う。

"Right, I just..I need a moment to figure out what I'm going to do" 「いいよ .. あ、ちょっと何するか考える時間をくれ」

在りし日の親友に向かってジョンは一人ごちる。

"I can tell you what you can do" 「君が何をすればいいのか、僕が教えてやるよ」

"You can stop being dead." 「死ぬのをやめればいいのさ」

まるでその言葉に応じるかのように "OK"と画面のシャーロックは言う。瞠目するジョン。

準備ができたシャーロックは椅子に座り、ジョンへの誕生日の挨拶を述べる。

"Hello, John. I'm sorry I'm not there at the moment, I'm very busy. However, many happy returns.
Oh and don't worry, I'm going to be with you again very soon."

「やあジョン、そっちにいけなくてごめん。忙しくってね。ともあれ、誕生日おめでとう!
気にすることないよ。またすぐ一緒になるからさ」

そこで来客を告げるベルの音にジョンはDVDを一時停止して中座する

シーン3。パブのアンダーソンは「彼は帰ってくる」と笑う。街を行くレストレードは通行人の読むタブロイド(メール?)の見出しに目をとめる。」

それはサッカーの試合の見出しなんだけど

"THE GAME IS BACK ON" 「ゲーム再開」

無人の部屋。DVDの一時停止がとけて再生がはじまる。にっこり笑ってウィンク(smile and wink)する探偵!

ううん素晴らしい!もう何十回となく見返してるよ。シャーロックがどのように帰還するか、ファンフィクでもいろいろ描かれたし私自身も想像していたけど、やはり本家は一味も二味も違うっ…てか、かなわないよ。

上には記載しなかったけど、ビデオレターを撮るシャーロックとレストレード。誕生日のディナー欠席の理由として、シャーロックはシンプルに「用事がある(he had thing)」と言う。レストレードに「もうちょっときちんとした理由のほうがよかないか?」ときかれてシャーロックはこう答えるのだ!

"Only lies have detail" 「ディティールがいるのは嘘だけだ」

これはまさにライヘンバッハの件を暗喩している。このビデオが撮られた時、シャーロックはすでにライヘンバッハを予見していたのだろうか?自分のフェイクな死後、ジョンの手にいつ頃これが渡り、ジョンがどのように振る舞い、何を思うかその反応まで予測してこのビデオをとったのか - だから「誕生日おめでとう」メッセージが「帰還を予告する」メッセージに見えるのか?

私はこれを見たとき、シャーロックが未編集版と見せかけて新規に作成したDVDをこっそりすり替えたのではないかと考えたけど、本番の挨拶部分は当時ジョンが見ているものだろうからその線は薄いかと思いなおした。

としたらますますひどいよねシャーロック。ジョンの心の機微がわかってなぜあのような振る舞いをするんだあああソシオパス!

あとすごいのはアンダーソン。シャーロックとは犬猿の仲、S2E3のライヘンバッハの際もドノヴァンと共にシャーロックのフェイクを真っ先に疑ったアンダーソンが何故、シャーロックの無実と生存を信じるに至ったのか!その一部始終を知りたい!それはS3E1で描かれるのか。現在世界中のファンダムでアンダーソンの株が天まであがり中だけど、S3で彼はまたヤードに鑑識として戻れるのかなあ。戻らせて~そしてシャーロックとやりあう姿をみせて~!

そしてこのエピソードの肝はなんといってもマーティンのジョンとしての繊細な演技だ。S2以降私たちは素のマーティンやホビットビルボなマーティンやTWEオリヴァーなマーティンを見てきた。しかしここにいるのは明らかにライヘンバッハから2年の時を経たジョンだ。友の死に深く傷つき、それを何とかやり過ごして新しい生活を始めている真摯な一人の男 - レストレードに対峙した際の何かをあきらめた少し気のないしかし温かな振る舞い。一人部屋でウィスキーを飲み逡巡する。在りし日の友の映像に目を細め、身も蓋もない物言いに懐かしさと哀しさの混じった表情で笑う。

ゲイティスがインタビューでS3E1ではマーティンの繊細な演技が素晴らしいといっていたが、このミニエピでも十分に堪能できる。マーティンって本当にいい役者だなああああ!

このミニエピを受けてジョンのブログも更新された。タイトルも"Many Happy Returns"

レストレードが遺品を持ってきたこと、在りし日の友の姿を懐かしく見たことが描かれている。そして彼はこのブログを終わらせ、新しい人生を歩むことを宣言しているのだ。彼はブログをこう結ぶ

"Sherlock, you bastard, wherever you are. Cheers." 「シャーロック、このくそったれ。今頃どこにいるのやら - じゃあな」

ジョンのシャーロックへの永訣の辞 - そしてS3へと続く。この思い切りからジョンはシャーロックに再会する。どれほど驚愕し困惑するのだろう。そしてどれほどの葛藤を経てシャーロックを「いちばんの友達」と言えるようになるのだろうか。

なんてことをぐるぐる考えていたらもうひとつ爆弾が思いがけないところから来たよっ!なんと Amazon UKのSHERLOCK1~3 ブルーレイ版に予告動画が!

これがもう見たことのないS3の場面が次から次へと細かいカットバックで!その中にあるんですよ。ジョンとメアリーの結婚式が!もちろんシャーロックもベストマンとして参加してる。花嫁と花婿の楽しそうなダンスの後ろでヴァイオリンを弾くシャーロック!わあああああ幸せそう。S3E2も早くみせろう!そして最大の悪役恐喝王も登場して名乗ってますよ。いやいやいや貫禄あるなあラースお兄ちゃん。シャーロックと恐喝王の対決も早く見たいけど見たいんだけどそしたらS3終わりじゃん!クリフハンガーじゃん!わああん見たくないようアンビバレンツ。

などなど。さあ本国ではS3E1放送まで1週間を切った!信じられない!2年間待ち焦がれたこの日が遂にくるんですよ!The D-DAY is HERE!

p.s.と、ここまで書いて私レストレードはシャーロックのフェイクに加担している説を支持してたことに気がついた。と、するとこのタイミングでジョンに遺品としてDVDを届けてシャーロックの帰還を予告するのも可能ってことか。そしてアンダーソンを痛ましく思い何かと気遣っている(でもシャーロックの生存は否定する)のも - わからない!本当にわからないよママン!

BBCドラマ「SHERLOCK」感想および情報目次  

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コメント

私もこのミニエピ興奮しました!ミニエピ4コマも描きましたよ!そう、マーさんの演技って本当に繊細で素敵ですよね。彼の顔のシワって本当にキュート!E1のマーティンの演技も本当に良かった。しかし、シャーロックって本当にお子ちゃまですよね~~。

投稿: M・エミ | 2014.01.14 16:18

わあエミさん、コメントありがとうございます!

ミニエピソードなのできっとシャロジョン以外の人たちのお話なんだろうなと思ってたら、がっつり二人ともでてらしてまさにS3の前哨的なお話で素晴らしかったです~。

S3は全エピを通してマーティン(+アマンダ)の演技炸裂でもう本当に素晴らしかったです。シャーロックは...たぶんE3の最後で少し大人になったんじゃないかなと思います~。

投稿: nya | 2014.01.15 22:40

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