映画「ホビット - 思いがけない冒険」を観てきたよ!
わあい、ついに待ち焦がれた「ホビット - 思いがけない冒険」が日本でも公開されたよ。さっそく観てきましたよ!
さて、今回のホビットはHFR(High Frame Rate) 3Dのクオリティが提供されている。てなわけで新宿ピカデリーのスクリーン1で観てきましたです。例によってプラチナシート。ここ駐車場から直行できるし楽ですよ~。カッシーナのオッドマン付き椅子で自宅の居間のように寝転がって見られるです。
私の感想は原作も含めてネタバレには躊躇がありません。未見の方はどうぞスルーしてくださりませ~。
道が混んでいて開演ぎりぎりについたので、ウェルカムシャンパンは席に運んでもらいました。おつまみは甘い胡桃。プラチナカードをもってるとポップコーンかLUPCIAの紅茶の葉がもらえます。
さてホビット。170分もあると聞いたのでちょっと怖気づいたけど、処々の感想にあるように鑑賞中は長さなんて全然感じない。後でちょっとお尻痛くなる&目が疲れるけどね。 HFR 3Dの映像もとてもクリア。クリアが過ぎてときどき平坦&チープに見えるのは夫によれば映像の全深度でピントがあってるからだそう。でも本当に3Dはすばらしくてアトラクションを観ているよう。冒頭のエレボール、雷合戦、ゴブリン戦、蝶(?)のシーン、ラストの鷲等々、臨場感があって素晴らしかった。字幕版では表示が最初浮いてるように感じたけどそれもすぐに慣れて問題なかった。TRONレガシーの時は最後まで違和感あったのだけれどこのあたりも技術がすすんでいるところだね!
で、ストーリーなんだけど、原作の6章まで+白の会議をカバーしております。ちょうど1/3ってところがすごい!三部作になったと聞いた時、最初のクライマックスをどこにもってくるのかなあと思った。ホビットにはクライマックスが2つある。スマウグとの戦いと五軍の戦だ。スマウグ~五軍の戦はつながっているため、後半にクライマックスが集中する。サーPJはこれで二部作にすると全体のバランスが悪いと思ったんだろうな。ゆえに「思いがけない冒険」で背景を描き、「スマウグの荒らし場」「ゆきて帰りし物語」に2つのクライマックスを分けたのだろう。でもこうすると「思いがけない冒険」ではあまり大きなクライマックスがなくなってしまうのでちょっと心配だった。でもそれは杞憂だった。エレボール、雷合戦、ゴブリン戦、なぞなぞ勝負 そしてラストのアレ。物語世界が次々に展開されていってどきどきはらはらで全然飽きない。なぞなぞ勝負のゴラムは本当に可愛くて怖くて哀れだったにゃあ。
さあマーティンだ。「年齢:41才、職業:英国俳優、特徴:かわいい」のマーティンビルボはさすがベテラン。安定の演技。夫は「銀河ヒッチハイクガイド」のアーサー・デント君と同じ演技じゃんと言っていた。確かに彼も思いがけない(宇宙)冒険に連れ出される役だったね。リアクション王と呼ばれるマーティンはシットコム出身だけあって、演技に型ができている。ワンパターンってわけじゃないよ。バリエーションは無限。表情変化を最小限に型でキャラクターの心情をあらわすのだ。マーティン自体がキャラクターのようなもので、それでビルボを演じちゃうのだからこれはもう無敵。サーPJが惚れ込んだのもよくわかる。だってビルボがそこにいるんだもの!
原作ホビットの冒険を読んだとき、これは中年のビルドゥングスロマンだと思った。LOTRのフロドは青年だったじゃない(ってか冒頭にでてきたフロドがまじ青年!イライジャまじ化け物!)。でもビルボは50才の壮年ホビット。親の遺産の袋小路屋敷でのんびり穏やかに暮らしている。安寧な生活に耽溺してるってわけ。冒険する動機がないのよ。でもその身に流れる冒険好きの血が彼を冒険に狩りだした。好戦的なドワーフに対して平和を愛するホビットは足手まといになりがち。でもそれを補うのがおそらく彼のそれまでの生活で培った能力。即ち流浪のドワーフの望郷の思いへの共感力、機転と勇気、恐ろしいゴラムを赦す情けの心 - 中年が故の成熟した彼の能力がドワーフの力となるのだ。そして体験が彼自身をさらに成長させる。人はいくつになっても学習し成長する - それはきっと私自身が年をとってそれを日々体感しているからよりいっそうわかるのだろうな。
だからマーティンのビルボなのだ。青年ではなく壮年の彼の保身、頑固さ、新しいものに触れたとまどいと失われていない瑞々しい感性、狡猾さと勇気と情けと癒し をあますところなく演じている。もうかわいくって仕方ないです。そうだよ!キャラ萌えだよ!こんなかわいいおっさんホビットは世界中どこ探してもいないよ!冒頭の「(冒険に)遅れちゃう遅れちゃう!」ってホビット庄を走っていくシーンではまじ口にトーストくわえてる幻が見えたよ。角でごっつんこするスマウグさんは次作までのおあずけなんですよねそうですよね!
うービルボへの言及が過ぎてしまいました。いったんここで止めます。トーリン・オーケンシールドがもんのすごく恰好よかった、原作を越えた!件とガンダルフまじ武闘派!すげえ!の件に関して、あーボフールまじかわいい!エルロンド様~!の件に関して、またスマウグさん青かった!赤くなかったのはアレですか王蟲みたいに感情で色が変わるんですかの件に関しては追って書きたいと思います。はやくーブルレイをだせーってかスマウグ見せろー。
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コメント
nyaさん こんにちはー。
本当にかわいかったですね、マーティンビルボ。
そしてスマウグさんが大きくてびっくりでした(ベネさんがコモドオオトカゲを演技の参考にしたと聞いてたので、あれのちょっと大きいのを想像してました←弱そう?)。
赤くないのにもびっくりでしたが、なるほど、王蟲説もありですねw
ひそかにJames Nesbittさんも好きなので、nyaさんの「ボフールまじかわいい」の件の追記を楽しみにしていまーす!
投稿: おーみや | 2012.12.19 06:15
おーみやさん、コメントありがとうございます!
かわいかったですね~(にこにこ)
スマウグさん、さすがに王国を滅ぼしちゃうんですから怪獣クラスの大きさだと思います~。ベネさんの動きがどう反映されているかか楽しみですね!
感想書いても書いても終わらないのでいったん切りましたが、順次追記していきますね~。ボフールさんには泣かされましたよ!
投稿: nya | 2012.12.19 10:07
こんばんは!
この前普通の3Dで観たのですが、目が疲れて疲れて辛かったです。ハイフレームとこうも違うのかというかんじでした。
私はトールキンはロードオブ~までまったく知らなかったし、今でもファンではない(つもり)のですが、このホビットの映画はほんとに面白く、もう一回くらい劇場で見てもいいかなと思っています。だってディスクになったらハイフレームで観れないし…ブツブツ。
人はやっぱり人同士でしか、成長できないし、そこに充実感とか幸せを見出す生き物なんだと思いました。
ビルボもまた、快適な我が家を飛び出したからこそ、「我が家」のない人たちの存在を目の当たりにし、心が動かされていったし、そしてトーリンも、武力以外の要素が困難を乗り切ることもあり、自分の過信や思いこみに気づいたのも、温かい我が家を飛び出して一緒に旅をしている、小さなホビットのおかげだったりする。
渦中の本人達は自覚がないだろうが、観ているこっちは、キャラクターの気づきや成長がよくわかり、なんだか感動するのです。
特に、福島のことが離れ山と重なり、ドワーフの気持ちが辛かったっです。
そして、最初はベネだマーだと騒いでおりましたが、よく考えるとメチャクチャ豪華な顔ぶれですよね。特にイアン・マッケランは鳥肌が立ちました。はやく、スマウグ篇のイアンの演技が観たいです。
そしてw声優もこれまた豪華でしてwほんと息をするのも忘れそうになりながら観ておりました。
ガンダルフの、巨大な敵を打ち砕くのは、それを上回る武力ではなく、日常の生活の中にそのヒントはある。ちょっとした思いやりや生活自体の中に、その力は潜んでいる。←完全にテキトーですがそんなかんじのことを、ガンダルフが言っていて、まさにそのとおりだと、これまた感動しました。
そして、一年後は(なげーなもう)ベネさんの声がたっぷり聴ける(はず)!!今から楽しみです!
イライジャ君、あの肌のきめ細やかさは何なんでしょうか。エイジレス。SK2のCMとか出ればいいのにw
投稿: aiko | 2012.12.21 23:45
おお、aikoさん、コメントありがとうございます~!
おおやはりふつうの3Dは目が疲れるのですね!私も以前TRONを3Dで観た際にはたいそう目が疲れたので覚悟していったのですが、HFRはそれほどでもありませんでした。
ドワーフ族が祖国を失い流浪となったつらさは本当に身に迫ってきましたね。トールキン教授は第二次世界大戦前後にこの物語を書いたとのことですが私はまっさきにユダヤの民を思いました。そして今日の日本では福島の皆さまのご苦労にも通じますね。そのつらさに大いに共感し自らを鼓舞して協力するビルボの優しさや度量の大きさも素晴らしいです。
これからビルボはますます活躍します。もちろんガンダルフやドワーフ達も!楽しみですね~スマウグベネさん!(そこか!
p.s. イライジャ君、美少年っぷりかわってませんよね。化け物~。
投稿: nya | 2012.12.22 22:41