ドラマ「SHERLOCK 」S2DVD メイキング・コメンタリレビュー
わあい、SHERLOCKのS2のブルーレイ・DVD日本版が発売されましたよ。UK/US板に比べて発売遅い高いと不評な日本版ですが、コメンタリまできちんと日本語訳してくれているので英語が不自由な私としては買わないわけにはいきません!
てなわけで、メイキングとコメンタリを抜粋レビュー。以降完全ネタばれになってますので、未視聴の方はスルーくだされ~。そんでもってごく一部なので、ぜーったい買うかレンタルで視聴ください。損はさせませんぜ!
■メイキング
・S2E1の美しい野外での推理シーン。あれアイリーン嬢のソファだけでなく、部屋の壁(暖炉つき)までカントリーサイドにもちこんだのか。あんど空気圧で跳ね上がるベッドまで!シャロが倒れこんでるんじゃなくてベッドが跳ね上がってきているのだ。ベネさんがシーツ持っててふわりと自分で掛けるのがかっこいい!
・上記シーンはシャロが自分の推理の世界にアイリーン嬢を招いている。おそらくそんな相手は今までいなかったはず。それを考えるとやっぱりここはラブなシーンなのだなあ。
・アイリーンのお部屋でCIAとファイトするシーンは、高速度撮影なので1度に17秒分しかとれない。撮って休んでまた撮って - みんな大変だにゃあ。
・シャロの高速推理は、べネさんの限界を超えている。考えるより早く台詞をいわなくちゃいけないんだもんね。S2E2の暖炉シーンはなんと6ページ分の台詞をワンテイクで撮った!ゲイティス兄は台本に「Sorry, Benedict」って書いたんだって! ベネさんはシャロの台詞で前置詞や代名詞を間違えたりするっていってたけど是非NGシーンが見てみたいものだ。
・モファットさんの最後の言葉。SHERLOCKの特徴はシャーロックとジョンがまだ若いこと。二人の一生のパートナーシップは始まったばかりなんだ - そうまだ彼らは出会って18か月しかたってない。S3で再会して、そうしたら彼らの友情はずっと続くんだもんね!S3が楽しみだー。
■コメンタリ(S2E1)
・登場するのはモファット・ゲイティス・スー女史・ベネさん・ララさん(アイリーン嬢)
・冒頭プールシーン S1の撮影の際話したこと「結末がわかっていれば今続きが撮れるのに!」考えてなかったんだねえ。
・プールシーンの前半と後半で18カ月の間がある。突然ベネさんの顔が変わる。かつらも使った。着メロ「ステイン・アライブ」はスー女史の実体験から。お葬式で鳴ったそうだ。そりゃ気まずかったろうねえ。
・プールシーンは8月に撮った。暑かった。コーデュロイのスーツだし。(ベネさん暑がりにゃ)
・ブログを打ってるジョンにシャーロックが近づくシーンの間違い。ロングショットで新聞持ってるのにアップでは小説本。放送ぎりぎりで気がついて修正した(でもちょっと本が映ってる) ベネさんは食べるのに気がいってて持ってる小道具が違うのに気がつかなかった。
・S1を観た人は皆シャロはディアストーカーをかぶらないと信じてた。モファティスはかぶせる気まんまんだった。
・作品世界では常にスカイプがつながる。携帯の電波も完璧→実際はウェールズの渓谷ではつながらず。モファットはスカイプシーンを「ドクター・フー」で、次に「バスカヴィル」でゲイティスに書いてもらおうとして断られ、ついに自分が脚本を担当するS2E1で登場させた。
・シャロはS1と比較して人間的に成長して、人に優しくなっている(これでも)。
・ララさんは、バッキンガムの「パンツはいてる?」シーンがお気に入り。「テレビ史上に残る名シーン」とまで!でも私もそう思う。楽しそうだしねえ。モファさん「男子中学生みたいだ」
・マイクロフトお兄ちゃんがシャロのシーツを踏むシーン。ベネさん失敗してシーツ掴めず転倒。丸太みたいにばったり倒れた。スタッフ大爆笑。真っ先に笑ったのはマーティン。ゲイティス兄「特典映像にいれよう」。なぜいれなかったんだああ!
・シャロがジョンに殴られてアイリーン宅に駆け込むシーンの撮影は夜。照明で昼間に見せている(まじか
・シャロとアイリーンの初邂逅。裸で登場のララさん。共演者はもちろんスタッフには丸見えで「最初はとても勇気が必要だった」。 モファさん「このシーンは難しく何度も書き直した。ジョンをいれてやっと何とかなった」 リアクション王マーティンがいれば大丈夫。誰かが何かヘンなことをいったら彼の顔をみればいい。 ララさんはマーティンを天才俳優と絶賛。
・ヴァチカン・カメオシーン。使ったのはハイスピードカメラ「ファントム」。これか!米国製。1000万円以上するよ。
・ヴァチカン・カメオの銃くるりんはベネさんのアドリブ。アイリーンの寝室に収納が見当たらないところから収納話に。ベネさん無印良品の収納ケース使ってるんかい!(MUJIショップは世界中にある。もちろんロンドンにも)
・アイリーンに打たれた薬から覚めてふらふらのシャロの動きは演劇っぽい。モファティスやララさんから「(ダニー・ボイルの)フランケンシュタインのようだ」と褒められても「別の仕事さ」とそっけないベネさん。彼なりの拘りがあるんだろうにゃ。
・マイクロフトが221Bに訪ねてきた際、シャロが読んでいた新聞にはバーツ改修の記事があり、これは私も気になってた。ゲイティス「実際はしてないんだ」 - ライヘンバッハの伏線になってるんだなあ。仄めかしなのかなにか仕掛けているのか?
・アイリーンのエロい着信音はスー女史がLA在住のララさんに電話で演技指導した。テスト版では苦しそうだった。
・バーツのホームズ兄弟のシーンはどこを切りだしても美しい。「切手にしよう」
・クリスマスのシーンの撮影は8月。雪とかジョンのクリスマスのセーターとか。ロンドンの8月は日本よりはるかに涼しいとはいえやはり冬のシーンはたいへんだろうにゃあ。
・しかも夜のシーンが多くてたいへんだったのか!ロンドンの8月は4時ころ夜があけて夜は9時ころまで明るい。光ではなく闇を追い求めるはめになった。
・バターシー発電所跡地でのアイリーンとジョンの邂逅のシーン。ベネさん「ジョンの愛を感じる」「これぞイギリス的なロマンスだ」 ゲイティス「繊細で密やかな配慮に満ちている」 ララさん「このシーンではアイリーンとジョンが関係を築いている」ゲイティス「彼らは二人ともシャロに惹かれている」
- この制作者の意図はまさにわが意を得たりであった。ジョンの愛は本当に深く思いやりに溢れている。SHERLOCKでの二人の清冽な関係が大好きだ!
・ジョンの有名な台詞「We're not couple」 - アイリーンはシャロとジョンを一心同体(couple)と見なしている。それに対するジョンの怒り。 独立した人間同士の関係なのよ。
・二人の会話を立ち聞きしてるシャロの行動には解決が無い。
・そうか!大晦日の夜、暖炉の上に並んでいるクリスマスカードは全部ジョン宛で一通だけシャロのママからのが混じっているのか!
・シャロとアイリーンの暖炉の前のラブ(?)シーンはスタッフ全員が集まってみてた。 みんな「次はどうなるんだろう」ってわくわくしてたんだって。でもシャロはアイリーンの脈はかってたんだよねww
・ラストの対決。シャロがアイリーンに近づいて耳元で囁くのはベネさんの案。影になった彼の顔が恋は化学作用と言い切る彼の闇を表している。一気にアイリーンが「かわいそうキャラ」になる瞬間。
・ラストのサンドイッチカフェのシーンはロンドン暴動の日。ああ、だからゲイティスとマーティンが避難したのか!
・S2E1ではジョンの出番は少ない。何故か。ジョンがいないとシャーロックは弱い。はらはらする。でも彼はアイリーンをなんとか一人で打ち負かす。そして最後にジョンが登場して彼にカメラ・フォンを渡すのだ。裁定者。
・ラストのサプライズはモファットさんみんなに秘密にしてたのかー。「来たぞロレンス!砂漠のヒーロー!」に笑った。この終わり方は少年漫画みたいで本当に大好きだ。
■コメンタリ(S2E2)
・コメンタリはヘンリー役のラッセルさん、モファティス&スー女史。冒頭銛シーンは聖典「ブラック・ピーター」から。決して出来の良い話ではなくいままで一度しか映像化されていない。
・SHERLOCKのポイントは聖典の「いいとこ取り」56の短編と4つの長編から自由自在に抜粋して組み合わせる。ドイル卿の原作は冒頭良くても最後がgdgdなのが多い。つかみはOKってやつだね。
・あーバスカヴィルってライヘンバッハの後に描かれてるんだ。バスカヴィルが有名で最も映像化されているのもそこらへんが原因かもね。
・ヘンリーが221Bで吸っているタバコはニコチン0。イギリス国内ではたとえセットの中でも屋内で煙草を吸ってはいけない。本当に喫煙者にはつらい時代だよね。
・当初シャロがジョンだけを行かせるといったのは、原作ファンに「あーやっぱり原作通りジョンだけ行ってシャロは内偵なのね」と思わせるためだったのか!ここの下りすげー謎だったけど単にゲイティス兄の原作ファンいじりだったとは!
・ゲイティス兄は脚本をコーンウォールで執筆した。ダート・ムーア近いもんな!村と研究所どちらを先に訪ねるかではスー女史とモファットがさんざんもめた。夫婦喧嘩の果てに村が先となった。
・ダートムーアのシーンは大部分ウェールズで撮った。ダートムーアでも撮ったけどそれは予定外。おおお、これは意外!でも実はヨークシャームーアとか、ダートムーアライクな荒地・湿原は英国のあちこちにあるのだ。
・バスカヴィル研究所の内部の白さはキューブリックを意識してるんだって!そうかあ!私たちはみな「2001:Space Odyssey」の子供たちなのだ。
・ハウンドを見てしまい怯えるシャロ。SHERLOCKの特徴は舞台が現代であるというだけではなく、シャーロックが若いこと。まだまだ未熟な探偵なのだ。成熟していれば彼は自身の恐怖をあっさりと認めたことだろう。認めないということが物語を特徴づけている。
・ジョンのクリスマスっぽいセーターの案はゲイティス。スー女史「イケてないセーターを探すのに苦労したわー」
・シャロとジョンの服装案はスー女史とゲイティス。シャロのコートは原作の挿絵のフロックコートから。コートは重要。S2の撮影は夏だったので軽いコートを用意したがうまくなびかないのでボツ。ある程度重さがないとだめなんだって。暑がりベネさんは大変だったろうにゃ。
・教会前のシャロとジョンの仲直りシーンがS2撮影初日。「初日からクライマックスシーンをとった」。やっぱクライマックスですよねー!このシーンのジョンの上着がおかしいとモファティス&スー女史がぼろくそ。「農民みたい」ってひどくね?
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コメント
こんにちは。DVDようやく発売ですね。
MUJIやら犬ホームズやら、日本に関連があるコメントに舞い上がってしまいましたし、ハウンド回のラボはキューブリックテイストだったと知ってシーンを見直したり、何度見ても楽しいドラマですね。
>二人の一生のパートナーシップは始まったばかり そうしたら彼らの友情はずっと続くんだもんね!
ほんとですよね!若い二人を描いてくれた制作陣に感謝感謝です。
私はTwitterしてなくてこちらしかお邪魔しておりませんので差し出がましいですが、ご退職されたということで、お疲れ様でした。
これからもブログ(と小説も...)楽しみにしてます。
投稿: かっぱ | 2012.10.09 19:38
おお、かっぱさん、コメントありがとうございます!
はいー、S2のブルレイをヘビロテしています!コメンタリ楽しいですねえ。まさかアイリーンのお部屋から収納話になるとは思わなかった。生活感満載のベネさんが素敵です。
私はライヘンバッハショックで本当にしばらく魂抜けていたのですが、モファットさんの「彼らのパートナーシップは始まったばかりなんだ」という言葉に目を開かされました。S3が待ち遠しいし、たとえドラマとしてそこで終わったとしてもシャーロックとジョンの友情はずっと続くのですから。
あ、お気づかいありがとうございます。小説も書きますよ!どうぞまたいらしてくださいね。よろしくおねがいいたします。
投稿: nya | 2012.10.10 06:38