映画「テルマエ・ロマエ」を観てきたよ!
さて、大好きな「テルマエ・ロマエ」。珍しくも夫が先にハマった漫画。当時はまだ業界で話題になりはじめたばかりだったけど、あれよあれよいう間に大人気となり国民的漫画になったのはご存知の通り。それでも実写映画になる!と聞いた時はわが耳を疑った。日本にタイムスリップするといってもローマ時代がメインだし、どーやるんだ!とあきれていたら、主役が阿部ちゃんで監督が武内Pと聞いて俄然期待が膨らんだ。
なんせ武内Pはマイ・フェイバリッドドラマ&映画「のだめカンタービレ」の監督だ。音大を舞台にした日本編はともかく絶対に実写化不可と(作者も)思っていたのだめと千秋以外ほぼ西洋人が登場人物のパリ編を見事な手腕で実写化した実績があるからね。
その手腕とは、メイン登場人物に日本語堪能な外国人(もしくは外国人系日本人)俳優を配置し、それ以外は全部外国人に母国語で演技させ、吹き替えしちゃうというわりとダイタンなもの。のだめ映画ではそれが見事にかみあってきちんとした物語になっていたのがすごかった。
あとはピンポイントでハンパなくお金かけるところ。ウィーンの学友協会の黄金ホールを押さえたのは凄い手腕だと思った。のだめピアノ吹き替えがラン・ランだったのも良かったにゃあ。わかってお金かけててその効果がきちんとでているところが凄いんだ。
てなわけで映画「テルマエ・ロマエ」も原作をきちんとリスペクトしてちゃんとわかってやってる感が素晴らしい作品に仕上がっていた。ローマ人役の「濃い顔」「濃い演技」の役者さんたちはみんな好き。北村さんはうまいって知ってたけど宍戸さんもいい役者さんじゃあないですか。朴訥で真面目なアントニヌスを好演してた。そしてなにより大好き市村さん!さっすが一流の舞台人。ハドリアヌス帝の重厚な芝居といったら!阿部ちゃんルシウスとの二人シーンはまるで蜷川舞台を観ているようだったよ。
そしてセット!チネチッタでHBO/BBC大作大河ドラマ「ローマ」のセットをまんま借用という「それなんて他人の褌?」って思ったけどいやあ素晴らしい素晴らしい。大迫力のローマの雑踏!神殿!トイレ(いいのよ~)をスクリーンで観られるなんて、なんて贅沢なんでしょう。勿論他人の褌だけじゃあない。冒頭のローマ風呂のシーンは日本でセット組んだんだって。漫画の第一話をあますところなく再現していて美術さん凄すぎです!
閑話休題。「ローマ」は日本でも放映されたのでちょっと見たけど、NHK大河ドラマ平清盛の宮廷場面がハダシでにげだすようなドロドロエロエロの愛憎劇。肉食人種の濃ゆさに辟易したよん。やっぱり私はサワヤカ草食系物語が好きだ~。
てなわけでヤマザキマリ先生も大喜びの「テルマエ・ロマエ」実写版。あのコネタ満載原作をよくまとめていたし、オリキャラ漫画家真美ちゃんの上戸彩ちゃんも愛らしくて清楚で(おっぱいでかいにゃあ)よろしかった。もちろん笹野さんをはじめとした「平たい顔族」おじいちゃん軍団もいい味でてた~。
ひとつ不満だったのは、ケイオニウスの扱いかな。女にだらしないけど原作ではローマを想うよいところもあるんだよ。映画ではそのあたりはしょちゃったんで悪役扱いになったのがつらいところだった。北村さんはすっげーハマリ役だけどね!
まあともかくコドモからお年寄りまで楽しめてローマ史の勉強もできる「テルマエ・ロマエ」はGW映画としては最高の作品です。お誘いあわせの上皆様も是非どうぞ!あ、先着100万名wでもれなくもらえる小冊子も面白いよ!ヤマザキマリ先生が、阿部ちゃんルシウスと漫画ルシウスの出会いを描いてる。武内Pも登場するよ。
p.s. 映画は新宿ピカデリーのプラチナシートでみたよん。プラチナラウンジではウェルカム・ドリンク。席はひろびろとしてオッドマンにクッションつき。シャンパンはウーヴグリコのイエローラベル。席まで持ってきてくれるのでローマ人のように寝そべって映画観られるのだ~。贅沢贅沢。夫はすっかり気に入って次回もここで…っていってるけど、新ピカで一番の大箱にかかるようなメジャー映画あんまり観ないしにゃあ。
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コメント
おお、29日に新ピカでしたか! 私は30日に行きました。
キャスティングといい、Bilingualといい、クラシック音楽の使い方といい、「のだめ」を映画化した巨匠(!)の面目躍如という感じでしたよね。
TBさせていただきます。
投稿: foggykaoru | 2012.05.14 20:59
わあい、foggykaoruさん、コメントとTBありがとうございます!
foggykaoruさんも「テルマエ・ロマエ」ご覧になられたのですね!面白かったですよねえ。のだめ映画のノウハウがあますところなく生かされて映像も音楽も本当に素晴らしかったですよ!
投稿: nya | 2012.05.16 05:34