シティボーイズミックスPRESENTS『動かない蟻』感想
年に一度のお楽しみ。還暦を越えたおじさまたちのゆる~いコントを楽しみに今年は三軒茶屋駅前の世田谷パブリックシアターにやってきましたよ!ほーんと家から近いのよ。車でドアツードアで30分でついちゃった。しかもキャロットタワーの地下の駐車場にとめて4Fにあがれば劇場なんでラクチンラクチン。三茶はいいねえ。
てなわけで今年のシティボーイズは脚本・演出に漫画家の天久聖一、共演に荒川良々、辺見えみりを迎えてちょっと演劇・サブカルよりでやってみましたって感じかな。ところで天久さん、私この人を漫画家として認識していたのだがあまり作品を知らないことに気が付いた。バカサイ(バカはサイレンでなく)くらいかなあ。多才な方で、今回の脚本演出はほぼはじめてということだったけど問題ない出来!だってシティボーイズのコントだもん!
あ、そうそう今回中村有志さんをとてもうまく使ってた。この人アクがつよいからいつでもちょっとやりすぎ感があったんだけど今回は絶妙なサジ加減。それよりアクのつよい荒川良々くんがいるからなあ。「巨大なマゾ」と「タカシくん」最高でした!プロの役者だよねえ。
そういう意味では今年はちょっと演劇よりだったので、きたろうさんのうまさが際立ってた。いや台詞はあいもかわらずぐたぐたなんだけど(斉木さんも~)、演技はいいよねえ。「30年のキャリア(斉木さん談)」だけのことはあるよ。
p.s. アフタートークで良々くんの滑舌(あれは味だよね~)について言及されたとき、斉木さんが「昔劇団で一緒だった石丸謙二郎も最初何いってるかわからないほど滑舌が悪かったが、いまでは「世界の車窓から」で見事なナレーションを。。」っていってた。人に歴史ありじゃのう。
以下ネタバレなんでたたみます。これから観劇の人は注意!
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覚えてる限り書きます。
布団から起きてでかけようとする大竹まこと。眼鏡を踏んづけてしまいツルがおれている。同衾の女(手だけ)が「私もツルが折れたわ」と赤い折鶴をひらひらとみせる。
大きな木(?)のもとで人を待つ大竹。きたろうがやってくる。足にはティッシュボックスをはいている。ツルが片方おれている眼鏡をかけた大竹に「勝った」と息巻く。そこへやってきたのは片耳を切り落とした斉木しげる。理由は「ゴッホだよ!(説得力アリ)」。「負けた」とうなだれるきたろう。
三人とも短い棒をもっている。どうやら中村有志の家のこたつから盗んできたようだ。大きな木には三本の穴。そこにコタツの足を差し込む。突然高みから現れる女王様風の辺見えみり。「働け!」
三人は棒を持って木をまわし始める。オープニング。
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墓石が廻っている。そこに花を供える大竹。喪服にサングラスの辺見えみり。墓石はリモコンで廻っている。
「主人の知り合いですか?」「いいえ、私は見知らぬ人の墓にお参りするのが趣味の”マイラー"です」。二人のかもし出す隠微っぽい雰囲気がないす。
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動物のいなくなった動物園に一人(?)残るオランウータンきたろう。1本足のこたつを傘のようにかかげて中腰で歩き続ける中村。
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農業実習を終えて独立した青年(荒川良々)が世話になった農家の夫婦(きたろう・斉木しげる)を訪ねてくる。実は彼はそこの娘(辺見えみり)に懸想しており、告白の返事を聞くためにきたのだった。しかしその村の人々(+大竹まこと)は異様に物覚えが良かった。追い詰められる青年の悲劇(笑)。みんな長台詞がちゃんとはいっててえらい。良々くん好演。
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老人三人(大竹きたろう斉木)が暮らしているマンションの部屋に、へんな贈り物をもって毎日訪ねてくる「美人っぽい」隣人(辺見えみり)。実は彼らには重大な秘密が隠されており、えみりはそれをアバキにきたのであった。落ちに妙に納得した。「イスも越えられない老人」はえみりちゃんのアドリブ?大竹さん素笑いしてたし。
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シュールコント。ホモセクシャルのホームレス(大竹)。ドリーム石松(きたろう)、頭がでかい。親分はおじさんあやつる赤ん坊(は人形、おじさんは中村、あやつられっぷりがマイム)。空を覆う巨大マゾヒスト(良々)とそれを鞭打つ巨大女王様(えみり)。いつもの総理(斉木)。海水を注入してメルトダウンで突入でわけわからん。シュールな下ネタコントだがみんなの迫力でなんとなく納得。
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毎回かならず一作は持ってくるホロリとさせるペーソスコント。先生(中村)に明るく未来への夢を語る少年(良々)。しかしその授業はものすごくレベルが低い。そこへやってくるもう一人の少年(きたろう)。実は彼らは...。ラストの良々くんの叫びが胸を打つ。アフタートークで中村さんもここで毎回泣くといっていた。
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冷蔵庫に自分の中身を移した神父風の男(大竹)。悩む男(きたろう)。隣町から逃げてきた花嫁(えみり)。網戸を両手に持つ少年(良々)。蟻。総理(斉木)。総理の椅子は…。タイトルコント。
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未亡人と男。角砂糖を食べる二人。ここはだれの夢の中なのか。そして1本足のコタツを持って歩き続ける中村。誰もいない森にそびえたつ木はどろどろにとけている。現れる女王様。「働け!」差し込まれたコタツの足を持
って廻り始める放射能防護服の三人。後ろにはいつのまにかタキシード姿の大竹斉木きたろうが。。。。
■過去の公演感想
2010年「10月突然大豆のごとく」
2009年「そこで黄金のキッス」
2008年「ロータスとピエーレ」
2007年 『モーゴの人々』
2006年 『マンドラゴラの降る沼』
2005年 『メンタル三兄弟の恋』
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コメント
シティーボーイズ・ライブ、観に行かれたんですね。
渋谷のジャン・ジャンでやってた頃から
毎年見てたんですが、去年と今年は
ちょっと時間が取れなくて見られなくて残念です。
もっとお三方がお若かった頃の「布団祭り」とかの
体力使った単純でおバカなネタとか
オリンピックの異種競技(新体操VS射撃)みたいな
ブラックなネタとか大好きでした。
作演出が変わっても、共演者が変わっても
やっぱりシティーボーイズ!
って思える彼らの存在感は流石です。
来年は、ぜひぜひまた観に行きたいです。
投稿: 雛のご主人 | 2011.09.13 15:01
雛のご主人さま、コメントありがとうございます!
おおお、シティボーイズお好きなのですね!同志がみつかってうれしいです。布団まつり~♪(思わず歌う)大好きです。いっわまつりっ!もね!
私はグローブ座の頃からです。野音ライブにもいってます。ムヒとかリス鍋とか気温22度とか往年のネタが大好きです。昔は「大竹さんの体力を消耗させるコント(旅館の廊下を意味なく走るとか)」がはいってましたが最近はさすがにないのがちょっと寂しいです。
でもお三方の持ち味はかわりません。年を経てますますいい感じにわけがわからなくなってますよね! 大竹さん、最後に「またお会いしましょう!」っておっしゃってました。来年はぜひ!
投稿: nya | 2011.09.16 08:09
はじめまして! 実は先週、大竹さんの文化放送「ゴールデンラジオ」を否応なく初めて聴きまして、面白い人だってこと!知りましたんです(いまさらなんですが)。テレビのコメンテイターとしか認識がなかった・・
シティボーイズの舞台に行かなきゃぁ~と検索したら・・東京は今日で終わりなんですね。すごいショック!
本当に来年もやりますよね。
最近は気持ちの浮き沈みが多くなり、気分転換にボチボチと舞台見に行ったり落語聴きに行ったりを始めました。理屈無く笑えるのは、ホントに気持ちが軽くなるし~。
nyaさんの記事読んで益々シティボーイズ行きたくなりました。
nyaさんのブログ見つけて嬉しくなりました~ありがとう
投稿: はすみん | 2011.09.19 15:18
はすみんさん、はじめまして!コメントいただきありがとうございます。
こんな辺境のブログにようこそお越しくださいました!そして是非是非来年のシティボーイズはご覧になってください。大竹さんもとっても面白いですが、きたろうさん、斉木しげるさんもとっても魅力的ですよ~。大いに笑えます!
投稿: nya | 2011.09.22 07:11
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投稿: スーパーコピー時計 | 2020.07.01 22:20