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「まつるひとびと」感想

そうそう、9月は「フォーゼ」に「髑髏城」のテレビあーんど舞台のかずきまつりだったんだけど、もひとつありました!何と!かずきさん初のオリジナル短編集「まつるひとびと」が出版されたのだ!じゃーん!

かずきさん初のオリジナルは、お祭りをキーワードに書かれた6つの短編。綺譚風あり伝奇あり昭和ノスタルジーありとなかなかにバラエティに富んでいて面白いよ!

「山すべり」…昭和の筑豊の炭鉱町を舞台にしたノスタルジックな物語。すでに斜陽産業となっていた炭鉱町で繰り広げられる少年たちだけの祭りはどこかちょっと物哀しい。これナッポくんの一人称にしたほうがすっきりすると思う。

「おんなばしら」…「新青年」がでてくるから大正時代かな?これも炭鉱街の遊郭を舞台にしたちょっと荷風っぽい物語。かずきさんがあとがきでかかれているようにモデルはバルセロナの「人間の塔」だね。娼婦たちが「人間の塔」を組んだら色っぽいぞ~というifはなかなか面白い。ラストの展開にちょっとあぜんとしたけど、雰囲気は良いデス。高橋葉介先生の絵で思い浮かびました。

「婿飛ばし」…現代の地方都市が舞台。新潟の奇祭「婿投げ」が近年話題になってるけど、ヒントはそれかな?新婚のお嫁さんがお婿さんを放り投げる「婿飛ばし」。ちょっとしたお遊びめいたお祭りだったけど砲丸投げの才能のあるお嫁さんが投げたらトンデモないことに…喜劇なんだか悲劇なんだかわからないこの微妙な雰囲気は味だなあ。好き!

「祓え相撲」…筒井康隆先生の傑作に「走る取的」という短編があって、まあお相撲さんがえんえんおいかけてくるだけなんだけど怖い怖い…ってのは関係ないな。相撲は神事、お相撲さんは悪霊を鎮めるものってすごい好きな概念です。行事さんがトボケテていい感じ。

「国綱引き」…ええっと神事と美人市議と産廃と…って三題話かよっ!そこそこ読ませるのにオチが散漫で惜しい!長編にしても面白そうな題材だにゃあ。

「トチノキ祭り」…某所に伝わる秘祭「トチノキ祭り」の取材とするライターと編集者。わあ昭和の香りのSF短編だあ。筒井先生とかかんべ先生とかむかしこんな風味のたくさん読んだにゃあ。懐かしい。出来はふつー。

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