コミック版「まほろ駅前多田便利軒」感想
ええっとお恥ずかしいお話ですが、BL(ボーイズラブ)にはまってたことがあります…っつーことは、このブログにボーイズラブカテゴリーがあることで明白ですな。
もちろん24年組の洗礼を受けているため、BLにいっさいの偏見はないんだけど、特に興味もなかったんだ。それが40才過ぎてはまるとは…いやあ人生いたるところに青山ありですね(意味不明)。でもどうやらニワカだったらしくて、その熱はささーっとさめた。
でもそのおかげでステキな作家の方々をいろいろ知ることができて良かった。代表的なところではオノ・ナツメ先生、そして山田ユギ先生だ。
山田ユギ先生は、たいそう色気のあるワイルドな青&壮年男子と知的なクールビューティ壮&老年男子を描かせたら世界一(と私が思っている)BL漫画家さんだ。絵だけではない。その背景もいわゆるガテン系から"チェコ文学界が舞台かよ!通好みのストライクゾーンにくるなあ!"のインテレクチュアル系まで幅広い。筋金入りのプロだ。
「おひっこし(傑作!)」などの非BL作品も書かれているが、発表作品のほとんどBLプロパーのため、今の私には読むことが出来ない。なんとも残念だなあと思っていたら、なんとこんな作品が!
三浦しをん先生の原作「まほろ駅前多田便利軒」のコミカライズ!原作つきとあなどるなかれ!まるで山田ユギ先生が世界を構築されたかのように、世界観と登場人物がしっかりとなじんでいる。
東京と神奈川の国境(?)にあるまほろ市。駅前で便利屋「多田便利軒」を営むワケアリ30男多田啓介。ひょんなことから高校時代の同級生(親交なし)行天春彦が転がり込んでくる。高校時代は無口、そしていまは多弁で不思議ちゃんの行天にふりまわされながら、日々舞い込んでくるきな臭い依頼に対応していくうちに、不思議な人間関係が構築されていく。それぞれに心に哀しい棘を抱える多田と行天。依頼者を巻き込みながら彼らに心の平穏は訪れるのか!
実はまだ漫画は完結していないので、原作を買って読んでしまった。コミック2巻と同じ構図を映画版で(瑛太くんはちょいと若い&細いけど、松田くんは印象ぴったりだね)。
いやあ、びっくりするくらい漫画と印象が同じだった。でもあっさり系のしをんさんの文章が絵になると濃ゆい山田ユギワールドとなる不思議。ナイス・コラボレーションだ。
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コメント
「まほろ~」映画になったのは知ってたけど
コミックになってたのは知りませんでした。
しをんさんは、好きだけ好きなだけに
もうちょっと書いて!という物足りない感が
時々あって「風が強く吹いている」なんかも
コミックの方がしっかり描かれて
なんか納得ゆくところがあったので
コミック、早速読んでみます。
投稿: 雛のご主人 | 2011.04.18 11:14
雛のご主人さん、コメントありがとうございます!
>物足りない感
あ、私の「あっさり感」もまさにそれです。もうちょっと書き込めばもっと面白くなるんじゃないかなあっていつも思うのです。
ユギ先生の説得力ある絵で語られるしをんさんの物語は素晴らしいと思いました。ユギ先生の絵はちょっと癖がありますが抵抗がなければ是非!
投稿: nya | 2011.04.20 07:11