野田地図「南へ」感想(超短感、でもネタバレあるので注意)
はあい年に一度の野田地図。今年は意外とはやかったなあ(昨年が遅かったんだな)の2月公演。妻夫木くんと蒼井優ちゃんをフィーチャーした新作「南へ」。
芸術劇場恒例スパークリングワイン。野田さんAERAえっせい「ひつまぶし」(notひまつぶし)も買う。
今回の舞台は火山観測所。所員が連れてきたのは火口に身を投げようとした女アマネ(蒼井)。そこへやってくる新任観測員南(妻夫木)。着任早々、アマネの嘘に振り回される。観測そっちのけでナイターを見る所長(渡辺いっけい)。人のよい人吉(山崎清介)。理路整然とした道理(チョウソンハ)。いまにも噴火しそうな火山を目の前に「この火山は噴火しない」といいはる所員たちに南は疑問をいだく―
舞台はかわり火山のふもとの旅館。VIP(野田秀樹)とSPたちを迎える女主人(高田聖子)。VIPは天皇陛下がここを行幸するための事前調査を行っていたのだ。秘密の調査だがみなにはバレバレ。天皇皇后両陛下の影武者(藤木孝、銀粉蝶)を交えたドタバタをするうちに、時代はさきに火山が大噴火した宝永の世に移り変わっていく―
以降、ほとんど感想ないんだけどネタバレしっかりしてるのでこれから観に行く人はご注意ください。
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うううん、今回はちと散漫な印象で途中ちょっと寝ちゃったよ(ぐー)。火山に向かう天皇の行幸が、死地に向かう日本軍の行進に変わり、蒼井優ちゃん演じるアマネが「その山の名は白頭山。私が逃げてきたところ」と言い放つ。その場面は、「ロープ」で、プロレスのリングの上にベトコンがわらわらと湧いてでて、宮沢りえちゃん演じるタマシイが「あたしミライ(ソンミ村)からやってきたんだよ」と言い放った際の背筋が凍る瞬間と非常によく似ていたけど、そこまでのインパクトはなかったなあ。
妻夫木くん、蒼井優ちゃんをはじめ、役者さんは皆熱演してたけど、肝心の話が私に響かなかったなあ。「ザ・キャラクター」のほうがまだダイレクトな分(イヤだったけど)響く部分があった。
まあもう少し考えてみます。
あ、そうそうパンフラストページ&ちらしで緊急告知。業界騒然「The Bee」再演。日本キャストがすげえ。
陰惨な話なんだよねえ。救いなし。でもりえちゃん&なるし。ドルズ近藤さんに野田さん。野田さん近藤さんStayで浅野さん秋山さんがなるしりえちゃんにチェンジ。うううみたいなあ。でも重いつらい舞台なんだよなあ。
■過去の野田地図参照(未完多いよねえ。未熟ですまん)
2005年 「走れメルス」
2006年 「贋作・罪と罰」
2007年 「ロープ」
2008年 「キル」
2009年 「パイパー」
2010年 「ザ・キャラクター」
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コメント
お久しぶりです。ご近所(多分)の知子です。野田地図、来月行きます。野田さんの舞台は毎回私には難解なので、感想を読ませていただいて予習が出来た感じです(^^)
先日「おにぎり」を観に行き(小劇場・少人数・低予算でのいのうえさん演出は初体験でした。)、トークショーでお元気そうなじゅんさんにホロリとしちゃいました。オセロ楽しみですねっ。
投稿: 知子 | 2011.02.21 00:48
おお、ご近所知子さん、コメントありがとうございます!
知子さんも野田地図行かれるのですね。みなさん熱演ですごいですよ~。楽しんでいらしてください(題材はシビアですが、聖子さんが楽しい!)
野田地図はいつも観たあと、それを自分の心に納めるまでに非常に時間を費やします。脚本が載っている新潮まで買って考えるのですが、納得いく位置に収まることは稀です。いつまでもキモチワルイ。まあそれも込みで観に行っているところがありますけどね!
「おにぎり」ご覧になったのですね。いのうえさんの小劇場演出はどうだったのでしょうか?じゅんさんもお元気そうと聞いて安心しました!オセロの公式もどんどん更新されていて楽しみです!
投稿: nya | 2011.02.21 06:13
はじめまして。この舞台を見てきたので感想めぐりしております。
聖子さんもいっけいさんもよかったですねー。
年に1回しか見ない野田舞台ですが、毎回重い題材で楽しいものも時々疲れます。
今回も2時間ぶっ続けだったからかな。
投稿: kumiko | 2011.02.23 20:01
kumikoさん、はじめまして!コメントありがとうございます。
こんな辺境のブログにようこそお越しくださいました!野田地図、聖子さんといっけいさん、よかったですねえ。本当に盤石の出来で素晴らしかったです。
野田舞台は一幕2時間通しであのきっつい題材ですから疲れますよねえ。いっつもオーバーフローしてます。
投稿: nya | 2011.02.24 05:32