劇団☆新感線「蜉蝣峠」二回目感想(ネタバレあり)
さて先週に続いて2回目感想。中4日(うち1日休演日)なのでそんなに変わってなかったよ。今日は運転手兼カメラマン夫同行。クドカン嫌い(メタルマクベスも評価してない)の夫はこのパンクないのうえ歌舞伎をどう見るのかな。
サカスの桜(これ以外のソメイヨシノはまだぜんぜん)
やっと撮れたよ新生ACTの大看板
今回は結構ネタバレしてるので、これから観劇予定の方はご注意くださいませ~。
前回は後方で見たけれど、今回は3列目でみた。前回はわからなかった細かい動きや表情がよくわかって良かったよ。そんなわけで気がついたこと羅列。ネタバレなので更に反転。
・なぜシ○○リ先輩なのか前回はわからなかったんだけど、サングラスかけてるんだ!
・シ○○リ先輩段差を飛び降りるときぱたぱた羽ばたくのが可愛すぎて萌え死んだ。あと関西弁もむちゃくちゃかわいい。まさかこの人この姿で萌えられるとは思わなんだ。クドカンすげえ
・梶善さんのがめ吉って、たけし座頭市の柄本さんだよね~
・古ちんの足は細い。オナカは相変わらずぽよんなのでハンプティ・ダンプティみたい(ひでー)
・高岡さんのお泪ちゃんの着物の柄は涙滴模様
・粟根さん流石せんせいの着物の紋はなんの意味があるのか?とこれは夫がこだわってた。
・じゅんさん立派の親分と女房聖子さんお寸は夫婦そろって眉毛がない
・闇太郎の「かげろふ」のシーン。流石先生、りっぱ屋の二階で小指たててウィスキー(?)飲んでる!
・夫によれば粟根さんはそこでミラーボールも回していたそうだ
・闇太郎お泪結婚シーンで、大人計画参加組の少路くんが酔っ払ったなるし先輩のまね(ろれつがぜんぜんまわってない)をしてたら、古ちんが「なるし先輩なんて知らんわ!」と一括してたのは日ネタかな?
・少路くんは、メタマクの皆川さんと同じ客演なのにヒラ劇団員扱い。でも、ブレイクダンスがんばってたよ~
・じゅんさん達の「ヤクザインヘブン」。歌い終わると「劇団員による手作り感あふれるダンスの時間でした」この台詞は前回なかったからこれも日ネタっぽい
・右近さんの歌「ぼろは着てても心は日生劇場」で背後に日生劇場のロゴがばばーんとでるのは何の意味が?
・さとみちゃんのこども闇太郎と木村了くんのこどもお泪はすっげーかわいいカップルだったけど、よくよく考えてみりゃこの2人10歳以上の年の差があるのだ。すげーよさとみちゃん!
・じゅんさん立派の若い頃はアフロ。現在はドレッド
■
その存在感で舞台のみならず劇場空間をまるごと支配するポテンシャルを持つ名優古田さんは、今回あえてその存在感をかき消している。記憶を無くして舞台に佇む姿は非常に心もとない。名のとおり、舞台上にぽっかりと闇が出現したようだ(衣装も黒だしね)。その虚ろに、周囲の思惑が徐々に注ぎいれられ、彼はそれに唯々として従う。そこに自分の意思は無い。ただひたすらにお泪を慕う。(この恋心が亡くした母への思慕へのすりかえであることは最後のシーンで判明する。)
「空の器」が舞台の中心にあって、物語を動かしている。今回の古田さんは、登場人物というより、その舞台を動かす装置になりきっている。彼の俳優生活25周年記念の公演に、後輩のクドカンが課した課題が「空の器」というのが非常に興味深い。正義であれ悪であれ、古田さんはいのうえ歌舞伎の中心にあって、かずきさんの破綻ありまくりの脚本を無理やりねじふせてきた。その中心をあえて虚ろにして、その虚ろに物語を収束させたのが蜉蝣峠だ。従来のいのうえ歌舞伎の手法を使って、実は全く違うことをやってのけているクドカンの脚本はすごいと思った。
もちろんその目論見がうまく成功しているわけではなく、破綻は多いし、バランスも悪い。冒頭のコント長すぎ、とかニ幕の冒頭、お寸と蟹衛門、天晴の密談が、なぜあの姿で行われたのかさっぱりわからんとか(着替えの問題?)、Wりょうちゃんのトランスジェンダー目の付け所はいいけどもうちょっと整理しとけとか、いらない登場人物多すぎ~筆頭は流石先生(泣)!とかね。まあ不満は多いんだけど、意欲は凄いと思うのだ。
ちなみに同行の夫の感想は、「やっぱクドカン脚本はヌルくて弱いなあ」でした。私はそのヌルさも好きなんだけどね。冒頭コントの感想は、「ありゃ、これからはじまるのはかずき脚本じゃなくてクドカン脚本だから大目に見てくれやってエクスキューズだろ」だってさー。てなわけで次は4月!3回目見るんか!?
| 固定リンク
「劇団☆新感線」カテゴリの記事
- 新感線「シレンとラギ」公式サイトリニューアル(2012.03.15)
- 新感線2012年12月公演は東急シアターオーブ!(2011.10.12)
- 新感線新作情報!(2011.10.06)
- 髑髏城全五作比較(2011.09.23)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
Nyaさん、ご無沙汰しております!
ようやく行って参りましたので、ネタバレ拝見に参上つかまつりました!
流石先生のミラーボール手回しは素敵でした!ちゃんと気付きましたヨ♪そして、愛する堤さんの冒頭登場シーンに悶絶しました。私も萌えました!(笑)
じっくり咀嚼して、また感想綴りたいと思います。
投稿: 恵 | 2009.04.10 01:04
恵さん、ご無沙汰しております!
蜉蝣峠、恵さんもご覧になったのですね!賛否両論、悲喜交々(違)の蜉蝣峠ですが、私は大好きです~。
恵さんの感想と考察を楽しみにお待ちしております。後ほどブログのほうにもお伺いさせていただきますね!
では明日、千秋楽に行ってまいります!
投稿: nya | 2009.04.11 12:16