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2008.03.20

しまった!「恐れを知らぬ川上音二郎一座」テレビ観劇感想

WOWOWの舞台放送、シアタークリエのこけらおとし「恐れを知らぬ川上音二郎一座」を見ていたら鹿男の最終回を見逃しちゃったよ!不覚~。

…勿論録画してるので週末見よう。

あ、音二郎は面白かったです。役者さん皆うますぎです!夫は「戸田さんと瀬戸カトに演らせときゃ、舞台が締まるんだから演出家はラクだよな~」と憎まれ口を叩いております(三谷嫌いなのだ)。堺師匠と雅人さんのダブル堺は言うにおよばず、今井さん浅野さん小林さん堀内さん阿南さんなど三谷常連もステキです!この達者な方々が演じる素人芝居の抱腹絶倒といったらもう絶品!

あ、新納(ニイロ)くんは瀬戸カトと「Our House」で共演してたね!その分うもれちゃったユースケがちょっと不憫。川上音二郎というキョーレツな個性と魅力をもった人物に見えないんだよねえ。ユースケは大王の舞台「姫が愛したダニ小僧」で主演したときはうまいと感じたけど、あのときは巻き込まれ型だったしな。この川上音二郎は完全に「巻き込み型」なんでちとつらかった。例えばこの役を古ちんがやったらとか考えちゃったよ(三谷さんは嫌がるだろうけどさ)。常盤さんは非常に魅力的。ポーシャ貞奴は凛々しく美しく、劇中劇で滔滔とまくしたてる長台詞も説得力があった。

惜しむらくは脚本の弱さかな。実話に基づいた(まじか!)この芝居の見せ場は、米国人の観客を前に日本語で演じられる翻訳劇「ベニスの商人」。実は興行資金を持ち逃げされて、役者はみんな逃げちゃって、劇団のスタッフだけで演じる一夜漬けの素人芝居。そこは度胸の音二郎、一夜でなんとか形をつくるが、台詞はもちろんはいっていない。ゲージンにはわかるめえとばかり、でたらめな台詞の応酬がやがて身勝手なシャイロック=川上音二郎の糾弾に変わっていくところが圧巻!…のはずなんだけど、ちょっと冗長に感じたよ。もう少し刈り込めば鮮やかな転換になったんじゃないかな。

あとはなんと言っても音二郎の魅力が足りない。これはユースケのせいだけともいえないなあ。登場する女性全てとカンケイしていて、誰にも文句をいわさない。身勝手で行き当たりばったりだけど、結局ぶつぶついいながらもみんなついてくる…はずなんだけど、どうもただの身勝手で亭主関白な浮気男にしか見えなくって。ラストの赦しがそんなに感動しないんだ。

とはいえ、楽しんだのは事実です。鹿の最終回忘れるくらいに。いやあ面白かったなあ。お金払っても見ればよかった。でも三谷は新感線以上のプラチナチケットだから。クリエはハコ小さいし絶対とれなかったと思うけどね。

キャスト(wikiから引用)
川上音二郎:ユースケ・サンタマリア
川上貞:常盤貴子
津田山蔵人:浅野和之
飯尾床香:今井朋彦
伊藤カメ:堀内敬子
大野熊吉:阿南健治
助川タエ:戸田恵子
小村寿太郎:小林隆
ホイットモア夫人:瀬戸カトリーヌ
野口精一:新納慎也
綿引哲人:小原雅人
伊達実:堺雅人
甲本与之助:堺正章


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