ぐれらがつれづれ6.0
でましたよ~、かずきさんの手になる小説版「天元突破グレンラガン」第三巻!
ま、とりあえず一言。すげーよかずき補完。ますます三部が深いものに!アニメの感動をそのままに、シモンの心情を掘り下げて、かつそれに対峙するロシウの矜持、そしてロシウの傍に控えるリーロンの立ち位置ががみるみるクリアーに!
相変わらずタワ言なので記事たたみます。
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正直なところ、ロシウの謀反からリンカーネ収監、そして大グレン団の蜂起に至るまで、第三部のシモンの心情がなに考えてるかわからなかったが掴みにくかったのは事実だ。シモンが己の内省に耽溺し、自分を放棄してしまったように見えて、どうもヘタレ…いや、煮え切らなく感じてね。
しかし、小説版ではそのあたりの心の動きが見事に補完されている。螺旋王を倒し人類を地上へ導いたグレン団のリーダーとしての責任感。増大する己の螺旋力への恐れ、ロシウへの友情と信頼。それが裏切られたときの諦念。ニアとの結婚の躊躇と彼女の変貌への驚愕と絶望。そして内省と再起。その強大な螺旋力で自分の内までも深く掘り進むシモンの心の動きを丁寧にたどっているからこそ、終盤の「この地上に生きるもの全てを見殺しにはしない」の台詞が生きてくる。シモンの傍でその再生を見守っていたヴィラルの「こいつ自分を掘り抜きやがった」の台詞も見事だ。それがあってこそのあの「宿命合体」が素晴らしい効果をもたらすのだ。
そしてロシウ!この三部を読んだなら、もう誰も彼を悪人とは思わないだろう。ただただひたすらに、地上で皆が笑って暮らせる世界を望んでいたロシウ。グレン団の誰よりも慧眼で、誰よりも大局を捉え、誰よりも人類のために最善を尽くしたロシウ - でも気がつけば、ともに歩いた仲間、かけがえの無い仲間は誰もいない。この手のなかのコアドリルは何のためにあるのか。深い深い虚無に苛まれる(ま、それが、アンスパさんの罠にはまっちゃってるってことなんだけどね)。もちろんシモンもリーロンもキタンもみな彼の立場と心情を斟酌しているんだけどね。
そう、リーロンとキタンは本当にいいキャラだ。リーロンが何故ロシウに加担したのか。シモンに対する深い信頼とまっすぐで硬く、それゆえに脆いロシウへの労わり。本当にリーロンはいいキャラだなあ。
(この分だと全キャラの感想書きそうなので続きます)
でも言っとくけど、かずきさんこれ小説二作目よ(正確には三作目かな、一作目は「髑髏城の七人」小説版、二作目は昨年の新感線おポンチ公演「犬顔家の一族」のパンフっつーか○川文庫に載ってた「メイド荘の惨劇」(内容は押して知るべし)」。素人だからねっ!二次…って思ったのもまた事実。だって「ロシウはクリスタルの様に硬く美しい」ですよ!?いやロシウ贔屓だけどちょっと笑っちゃった。
でもうまいなーちきしょー!シモン、ロシウ、ヨーコ、キタン、ダヤッカ、レイテさーん、みんなすげーかっこいいじゃん。四部も楽しみだなあ。
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