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「のだめカンタービレ」感想 Lesson 115

きたきたきた、この展開を待っていた~。休載があけていよいよのだめも正念場。物語のクライマックスとしての「のだめカンタービレ」への助走が始まったって感じだよ。長くつらい戦いだけど明けない夜はないんだからがんばれのだめ~!

例によって私の感想はネタバレには躊躇がありませんので、単行本派の方はご注意くださいませ~。 

Lesson 108あたりから続いていたのだめの仲間達のカントナ国際コンクールもファイナルだ。コンクールに参加していないのだめも、勉強のためにピアノ部門の本選をフランクと聴きに行く。ファイナリスト達のラスト・パフォーマンス。まず、ラフマニノフのピアノ協奏曲第2番 - のだめの心をよぎるのは大学時代の千秋の演奏。そのパフォーマンスに触発され、のだめは音楽への長い長い巡礼に足を踏み入れたのだ。

以来、のだめを導くのはミルヒーの言葉だ。「音楽に正面から向き合わないと」「本当に心から楽しめませんよ」。

しかし果たしてのだめは「音楽に正面から向き合えて」いるのか。そして「音楽と正面から向き合う」とはいったいどういうことなのか - 物語は核心に進みはじめる。

次のファイナリストの演奏にのだめは大いに刺激され、咆哮し側転しながらフランクの前から木の葉隠れで姿を消し(イリュージョン!)夜のパリを駆ける。

その頃、千秋のステューディオでは、日本人組による清良の「コンクール3位入賞と特別賞、賞金9000ユーロ」の祝勝会が開かれていた。てっきり優勝と思っていたので、3位はちょっと意外。清良も「わたし的にはちょっと微妙な順位」と手放しで喜ぶモードではない風情。でも峰は大喜びで「オレ的には3位は1位より上」などとわけわからない論理をかざしております。清良は「高橋と同じ3位」ってのが問題だったみたいだね。「どっちがR☆Sの真のコンマスなわけ!」と峰に迫る。峰は困ってるけど、くろきんは「公演ごとにジャンケンで決めたら……?」となげやりな意見を述べております。

でも、「あ~やっと日本に帰れる~」とやっぱり清良は嬉しそう。脳裏に浮かんでるのは裏軒のチャーハンや餃子だけどね。まず日本でのガラ・コンサート。音楽事務所にも入る予定。そして千秋に「是非マルレでも」と誘われて、その気になる清良に「まずR☆Sオケでの凱旋コンサートだろ!?」と怒る峰。まあ、これで清良にも日本をベースに世界で活躍する輝かしい未来がひらけたわけだ。

そんな清良を見て、里心がついてしまうくろきん。さびしそうな黒木くんを見て峰は「まだターニャにふられたってわけじゃねーだろ?」「バカっていわれただけで」とのだめ情報をいきなりバクロ。うろたえる黒木くんに恋の先輩として「まーいきなり同居をせまるのはどーかと思うけど」「まずはちゃんと愛を伝えてからさ☆(ウインク)」とアドバイス。

峰と清良が「いいじゃ~ん、武士とターニャ」とはやしたてるのにくろきんは「愛じゃないから!!」「そんなんじゃなくて」と否定しまくりですが、どうだかね~(生暖かい目)

そんな団欒(?)風景にわりこむ訪問者のブザー。「のだめか!?」と立ち上がる千秋はもうどんだけ仲良(省略)ですが、千秋が鍵をあけるよりはやく合鍵(!)で、ドアをあけ満面の笑顔で文字通り飛んでくるのだめ。身のキケンを感じて屈む千秋の背を思いっきり馬とびで飛び越えてたん!と着地。ミラクル登場に日本人会一同は「動物奇想天外」と賛同の嵐。

しかし新しい発見にムチュウなのだめはそんな一同をガン無視して千秋に駆け寄り、コンクルの本選で聴いた曲を絶対に先輩とやりたいと迫る。後ろから「へぇ」「なんて曲だ?」と聞く峰にのだめは躊躇。「言っちゃったら減るというか……」「なくなりそうで」ということらしい。

「言っておかないと千秋の奴、他の人とやっちゃうかもしれねーぞォ」と峰に促され、千秋の手を握りながら(かわいい!)ようやく口にしたその曲は「……ラヴェル……」「ピアノ協奏曲 ト長調」(デス)

その曲名を聞いて愕然とする千秋。

聴いてみたいと皆に促され、千秋宅のピアノ(初登場だね)で、「今日はじめて聴いた」その曲を弾き始める。

「パーン!」「ってムチの音から始まってー」と解説つきで弾き始めるのだめ。「ピッコロ」「フルート」(はじめは金管がメインではいってくるんだけど、ここは口マネ?)。一同(のぞく千秋)は唖然としてのだめの演奏を聴く。峰は「すげえ」「大学のときもコイツうまいとは思ってたけど」(回想で「春」のシーン)「そういうんじゃなくて……なんか もう」「次元がちがう」「のだめって……」

楽しそうに弾くのだめ。その演奏にうたれる一同。しかし画面は暗く沈む。それは千秋の心情。

「なんでこの曲なんだよ!?」「なんでよりにもよって - 」

場面はかわってコンヴァト。オクレール先生のレッスンにて最敬礼で「私(わたくし)はやっぱりコンクールにでます!」「何といわれようと」と宣言するのだめ。しかしオクレール先生はすげなくスルー。それより目の前の課題をやりなさいべーべちゃんと諭す。納得のいかないのだめは「ちゃんと理由を教えてください」と先生に迫る。

そこでくだされるオクレール先生のシビアな評価に打ちのめされるのだめ。

「なんで この曲やってると思ってるの」「やらされてると思ってる?」「なんにも考えてない?」
「目の前の音楽にちゃんと向き合えてないのに」「なんでコンクールの話なんかできるかな」

のだめの持つ怪物的な才能は、はからずも「次元がちがう」と峰が述べたように、既にコンクールに出る出ないの段階ではないと私は思っている。おそらくどんなコンクールでも出れば軽く入賞できてしまう位、彼女の才能は凄いのだろう。しかしそれはのだめの天賦の才で、彼女が明示的に得たものではない。それだけに頼ればいずれ限界が来る。Ruiのように。

かつて千秋とミルヒーのラフマニノフのピアノ協奏曲第2番にのだめは大いに触発され、ホタルになるまで曲に没頭した。しかしその熱情は千秋と演奏することで昇華されてしまい、その時点ではそこから先に進むことはなかった。やがてのだめは千秋の才にうたれ、彼を音楽の世界に送り出し、自分もその後を追うと心に決め、パリに至った。同様に千秋もまた、のだめの演奏者としての才能に気づき、彼女を引っ張り上げるために、自身も高みをめざした。

しかしそれは単なる動機もしくは動機の一部。彼らが深く長い音楽への道にわけ入るためのきっかけで、そこから先はそれぞれの孤独な戦いだ。千秋がマルレと戦っていたようにね。千秋は少し先にすすんではいるが、のだめはまだまだで。

これは私の憶測(たいていは外れマス)だが、のだめは、歴史に名を残す程の名ピアニストとなるポテンシャルを秘めているのだと思う。オクレール先生はそれを見越し、その才能に見合った器を用意しようと周到にのだめを育てているのだ。自らの才能に押しつぶされることのないように。そして千秋のサン・マロでの覚悟の先には、おそらく先生の求めるレベルののだめがいるはずで -

しかし、のだめを見守る彼らの気持ちはいまは彼女に届かない。Lesson106のサロコンでランベール夫人に「お勉強は楽しい?」と聞かれ目そらしで「楽しいですよ」と裏腹な答えを返したように、鬱屈をバクハツさせることもできず、ただひたすらに練習を積み重ねる日々は彼女にとって耐え難いものなのだろう。黒木くんに連れられてコンヴァト見学ツアーに訪れた峰の前にあらわれたのは、ホタル化したのだめ。心配する彼らの姿(「まさかカレー!?」と心配するくろきんナイス)も目に入らずひとり嘆く。

「のだめ もう十分正面から向き合ってるのに」「イツマデ?」「イツマデヤレバイイデスカ?」

のだめ、それは多分永遠に続く音楽の巡礼だ - がんばれ! 

一方の千秋はひとり自室のパソコンでエリーゼから届いたメールを悄然として見つめる。「5/12のコンサートの曲目が決まりました。Maurice Ravel Piano Concerto in G major 孫ルイ(Piano)(原文英語)」

「本当に」「何でこの曲なんだ!」

クライマックスあーんどカタルシスの予感到来!いけいけ~すすめ~物語!で、しつこいようだがもう第四楽章って始まってるのかな?

P.S ところで 「Ravel Piano Concerto in G major」。私は昨年の英国 PROMS LASTNIGHT(@BBC)で初めて聴いたんだけど、第一楽章は、まじガーシュインっぽいところもあってとっても楽しい曲だ。第二楽章のアダージオは情感たっぷり、第三楽章はひっくりかえったおもちゃ箱みたいでメリハリがあってキラキラしてて音の洪水でまさにのだめが弾くにふさわしい曲だと思う。でも、Ruiはどうやるんだろうね。そこがキモか。

でもさ似てるよね3rd Mov.って伊福部マーチに(ぼそっ)→もちろんRavelが先ですヨ。

過去感想まとめました。

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コメント

再開したんですかーw嬉しいです!!
ってまたきました、おりです
近々ブログ起動させるつもりです・
あたしは単行本派なんですけどね・
気になりますwwwww
てか あたし中学生なのに大丈夫か 勉強・みたにな
勢いで・・19巻楽しみですWフフ(∀)

投稿: おり | 2007.11.10 17:27

おりさん、コメントありがとうございます!

何とおりさんは中学生ですかあ!お若いですねえ。私はきっとあなたのお母様より年上ですヨ。

いよいよ来週は19巻発売ですね!ま、勉強も忘れずにのだめも大いに楽しんでくださいね。ではでは~。

投稿: nya | 2007.11.10 22:11

はい~ばりばりの学生です
あたしの母上より年上ですかぁw?
まあ年齢関係せずに のだめ好きってコトデス

あ、あたしもburog起動しましたW

リンク入れてもいいですか?
お待ちしております。

投稿: おり | 2007.11.11 13:43

おりさん、ご返信ありがとうございます。

そうそうのだめ好きに年齢関係なしデスね。楽しく語り合いましょう。

ブログを始められるとは頼もしい。遊びにいきますね~。

投稿: nya | 2007.11.11 13:52

初めまして。のだめ好き主婦です。
小学校の娘2人と、単行本出るたび盛り上がってます。
去年、ピアノの練習をあまりしない娘と
ドラマを一緒に見たのがきっかけ・・・(私のほうが、はまってる?)
nyaさんのブログもとっても好きデス。
これからも、楽しませてください★

投稿: Chi-ka | 2007.11.11 15:23

Chi-kaさん、はじめまして~!

こんな辺境のブログによくお越しくださいました。小学生の娘さんとのだめみてらっしゃるなんて、なんて楽しそうなんでしょう!

13日には単行本の19巻がでますよ!楽しみですね~。是非是非ご家族でもりあがってください!どうぞいつでもいらしてくださいね~。

投稿: nya | 2007.11.11 16:00

nyaさんこんばんは。 いや~・・もう、我慢できまセン!ってことで、
ついに・・・買ってしまったデスよ・・KISS・・
コミックスでも補完しきれない部分は
nyaさんの感想で妄想しときます!

漫画雑誌にも連ドラからも離れてからいく数年、だった大人が久々の
大人はまりでのだめビンボー(笑) 

本日は雨の中、都饗のだめコンサト行ってまいりました。
デプさんのお話やオーボエ奏者の方のお話がとても楽しかったです!

ああ、クライマックスに向かってしまうのでしょうかね~。
いやだな、もうすぐ終わりだ・・って時が来てしまうんですね~いつか。
来て欲しくないような。 
個人的に久々?ウサギのダンスと
黒きんの「こんな人いないよ 変だよ」にウケ。
ラヴェルにも、最近はまってしまいました。

第1~第3楽章の境って何処ですか?
(コミックスでは解らない??)
小学校で挫折したピアノ、やりたいなぁと思いつつ
のだめ楽譜購入して弾けるとこだけ楽しんでますが、
バイエルブルグミュラー程度のへっぽこにはさすがに難しくて・・

ものすごく弾きたいのがシュベルトだったりします。
手が小さくて和音押さえられません(泣)

投稿: tono | 2007.11.11 21:17

おお、tonoさん、こちらにもコメントありがとうございます!

最新号KISSは表紙ののだめはキュートだし、扉の二人はラブラブだし、本編もなかなか新展開でお買い得だと思いますよ先生!

都響のだめコンサートいかれたんですね。素晴らしい!きらきらのオーボエ協奏曲にシベリウスの2番もやったんですよね!シベリウス大好きです~。

そう、いよいよクライマックスが見えてきましたね。さびしいですが終わらない物語はありません。でもそのまえにきっと爽快なのだめ快進撃があるはずでそれも楽しみなんですヨ。

ではでは~、またいらしてくださいね。

投稿: nya | 2007.11.11 22:05

はじめまして♪のだめ中毒の㊥3デス(*^^)v
このブログはずっと拝見させていただいてました+゜毎回更新される度に、細かい心理描写まで読み取っていてすごいなぁ~と感心しっぱなしです(≧∀≦人)あとで自分で読み返すと、新しい発見ができるんです!!
私は単行本派なのでkissは買ってないのですが、nyaサンの感想を全部読んで内容先取りしちゃってマス★
19巻は早速買いました~♪(テスト期間だったんですケド…(^_^;)笑)ますますのだめと千秋様ラブ②になって…ほんっとィィですよね~(●´∀∮)ユンロンは可哀そう;;
もう好きすぎて終わらないで欲しいッ(>_<)でものだめカンタービレも見てみたい…+*゜とにかくのだめもみんなも頑張れ-っ!!…って感じです(笑)
長々とすみません((+_+))これからも楽しませてください♪

投稿: 結衣 | 2007.11.14 17:11

結衣さん、始めまして!コメントありがとうございます。

結衣さんは中三ですか!最近かわいらしいお嬢さんや素敵なお母さんの訪問をいただき感激しております。どうぞよろしくおねがいたしますね。

ブログに過分なご評価いただきありがとうございます。でもミーハー逆上感想なんですよ~(;-;) 生アタタカイ目で見てやってくださいまし。

そう、ここ最近ののだめ展開は、いよいよフィナーレ「のだめカンタービレ」に向けて走り出したって感じですよね。のだめの快進撃は見てみたいけど、終わるのは見たくない..これは読者皆の気持ちだと思いますよ。そして読者にそう思わせるのは「のだめカンタービレ」の持つ物語の力です。

素晴らしい物語をリアルタイムで読める読者の幸せをいまは甘受いたしましょう。これからも遊びにいらしてくださいね。

ではでは~。

投稿: nya | 2007.11.15 05:42

lesson毎のnyaさんの感想を読んで妄想を膨らませながら待ちに待った19巻、読みました!(↑の結衣さんとほぼ同い年のうちの娘に、早速持って行かれてしまいました。貸し出しを待ってる友達がいるんですって。)

実際に読んでみて、lesson107の感想のところでnyaさんが書いていた「人を憎んで罪を憎まず」の解説(?)、まさしくその通りだと思いましたよ! こういうことって、これから先も必然的に起きてしまうことなんでしょうね。

ちょうど今lesson115で再発してるRui問題にしても、Ruiとの共演(と曲目)は千秋の音楽にとって良いことなのは明白で、しかも偶然(運命)的なこと。のだめが知ったら「仕方がないことじゃないですか」と思わざるを得ない(罪を憎めない)けれど、やり場のない思いで千秋を憎んでしまいそう。

千秋はどうするのかなあ…。音楽よりカノジョをとる、ってことはして欲しくない。それをしたら一番怒る(悲しむ)のは結局のだめだと思うし。(「的はずれ」「同情するなら金をくれっていうんデスよ」って。)
千秋がもし迷ってたら、のだめがまた「なに甘えたこと言ってんデスか!」(あ、これはドラマでのセリフだった^^;)って言って背中を押すかも。というか、言って欲しい!
…けど、今ののだめには酷過ぎるのかな。。。

Ruiとの共演はやめずに曲目だけ変える…という中途半端なのもやめて欲しいなあ。
事情を知ったRuiが「じゃあ、オーディションで勝ったほうが共演者よ!」と言う(そしてのだめが見事に勝つ)…んじゃ展開が安易過ぎ?…だな。(^^;

一体これからどうするんでしょう??目が離せないです。(と言いつつ雑誌は読まないので、20巻出るまでまたnyaさんの感想が頼りです!)

投稿: jun41 | 2007.11.15 10:00

jun41さん、コメントありがとうございます。

再開Lesson115の展開、どきどきですねえ。のだめ最後にして最大の試練が来る感じがしますねえ。私自身は千秋はわりと冷静にRuiとの「仕事」をこなすと思うんですよね。ここに私情をはさんだら全く「わけられていない」ということですからね。再起をかけるRuiがどういうスタンスで来るかは謎ですが。

いずれにせよ、がんばって読んで感想かきマス!またいらしてくださいね!

投稿: nya | 2007.11.16 00:29

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