アニメ「天元突破グレンラガン」第27話 感動をありがとう!感想
ここは開演直前の劇場。さざめく満場の客席。Judas Priestの「Defenders of the Faith」の重低音が客席に轟く。やがて客電が落ちて暗闇に新幹線の発車ベルが響けば -
開幕だ。たのしい新感線の芝居の始まりだ。
かくも中島かずきの脚本になる新感線芝居に魅了されるのは何故か。舞台の上で繰り広げられる一大歴史絵巻。熱血主人公。戦うヒロイン。翻弄される仲間たち。裏切り。戦火の中の愛や労り。
迫力の戦闘シーン。人間の限界を超えてキレよく動く役者さん。スピーディな会話。ちょびっと(かなり?)お色気。脱力ギャグ。魅力的なガジェットが惜しみなくタメなく繰り出され、のたうちうねりながら天を目指す物語に観客は身も心も浚われる。
限られた時間を走って走って、走り抜けて、 幕は降りる。
そして、そこに残るのは - なにもかも過ぎ去った後の寂寞感。生き残ったものが背負うあまりにも重い荷。それでも人は生きる。昨日の戦いを胸に刻み、仲間の想いを背負い、明日の光を自分の手でつくりだすために。
なあんだ、それってグレンラガンじゃん - うん、実はそうなんだ。これってグレンラガンのお話だったんだよ。
グレンラガンは、劇団☆新感線の座付作家である中島かずきさんの物語を、GAINAXが織り上げた稀有なコラボレーション作品だった。最高に面白くて最高にわくわくはらはらさせてくれて、そして最後の寂寞に最高に泣いた。
かずきさん、GAINAXの皆さん、この作品にかかわった全てのスタッフの方々、素晴らしい作品をありがとうございました。
例によって私の感想はネタバレには躊躇がありませんので、未見の方はご注意くださいませ~。また私の感想は劇団☆新感線の座付作家の中島かずきさんが脚本を書いたアニメという観点に基づいております。この注意書きもとうとう最後だ。悲しいなあ寂しいなあ。
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