「のだめカンタービレ」感想 Lesson 109
全国1000万人のくろきんファンの皆さーん(八奈見乗児さんの声で)、お待たせしました!ひさびさ黒木くんの登場っすよ!
例によって私の感想はネタバレには躊躇がありませんので、単行本派の方はご注意くださいませ~。
実はのだめの登場人物の中でいちばんお気に入りのキャラは黒木くんなのだ。(私の携帯ストラップはのだめガチャポンの黒木くん) まさに武士って感じのきりりとした佇まいに純な恋心。オーボエに精進するストイックな姿が素敵。異邦人としてパリになじめず悩む姿にも大いに共感するしね。てなわけでLesson100以来の黒木くん登場はうれしい限り。今回はくろきんのパリでのカウンターパートであるところのターニャフィーチャーの回。のだめと千秋の主軸の物語の間に登場人物が順繰りにフィーチャーされていく手法は、「展覧会の絵」のプロムナードみたいだなあ、なんて思ったり。
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さて冒頭は、イタリアに立つジャンゆうこと千秋を見送る清良とのだめ。パリでのコンクールの本選(ファイナル)いったら聴きにきてという清良に対して「最後(ファイナル)にもうひと嗅ぎ~」と迫るのだめの頭をおさえて近寄らせないまま「おまえはちゃんとメシ食って掃除して洗濯しろ」と言うツンデレ千秋に萌え。やっぱり千秋のだめはこの絶妙な距離感がいいなあと思う瞬間。
しかしそんなツンデレ千秋も飛行機の中で絶対死にそうにないゆうこのとなりに陣取って毛布をかぶって白目でガクブル状態で「のだめがいればこんなー」と(彼女を想う彼氏)になっているのでありました。
ウィーンに残された清良とのだめ。ジャンに付き添うゆうこを羨んで「わたしたちも音楽やってなかったら」「あんなふうに一緒にいられたのかしらね」と嘆く清良。この台詞は彩子さんも言っていたね。音楽(に限らないとおもうが)を志す女性は恋との狭間に皆一度は迷うことなのかも。でものだめの心に迷いはなく「それはないデスよ~」と言下に否定。清良も「そっか...そもそも音楽がなかったら出会ってもなかったか」と思い直す。
このあたりも物語の根幹なのだろう。のだめは千秋か音楽かなんて絶対考えない。天賦のピアノの才を持ち、それがゆえに挫折してピアノから逃げ幼稚園の先生をめざしていたのだめは、不遇の天才千秋に出会い、恋をすることで、再びピアノと真剣に向かい合い、今まさに大きく羽ばたこうとしている。音楽があったからこそ、彼らは出会い、惹かれあい、ともに成長し、これからも一緒にいたいと願っているのだ。これこそまさに「音楽でつながっている」ということなんだろうな。
それにしても、音楽をやってなかったら..で清良が脳裏に思い浮かべる「裏軒のおかみさん清良」はベリーキュート!「離れてても今楽しく想い合えてることを幸せに思わなきゃ」 恋する清良はけなげでかわいいなあ。峰と清良はベストカップルだね。
ちなみにこのページは、飛行機の中でガクブル状態のコマがあって「楽しく峰を想ってる」清良と「涙目でのだめを想ってる」千秋と対になってるのデスよ。ナイス構図。
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さて、パリに戻ったのだめはアパルトマンで、スペインのコンクールに行っているはずのユンロンとターニャを見つけてびっくり。なんと二人とも一次で敗退して失意の帰国をしたのでありました。次は清良もでるパリのカントナ国際コンクールに挑戦するのだという。
はじめに出会ったときは派手なコギャル風メイクで、なんとかパリで男をつかまえようと虎視眈々としていたターニャだけど、すっかり様変わり。服装はまだちょっと派手っぽいけど化粧は薄くなってきれいめのお姉さんに変身ですヨ。そして真剣にピアノに向き合っている。それもこれも黒木くんに恋をしたから。コンクールでいい成績をとって奨学金をもらいパリに残って黒木くんのそばに居たいと思う純な乙女心。
コンヴァトで物陰からくろきんを見つめるターニャ。「ほら」「あんなに地味...」(完全にモブ)とモノローグしつつ頬染めてハートマーク飛ばしてるのがかわいらしい。見つめられるくろきんはほんとに背景に埋没しちゃってるけどさ...いやいやあっさりおしょうゆ顔でかっこいいって。
一方ちょっとおニブで女難のケのあるくろきんはコンヴァトの受験にやってきた恩師の知り合いの娘さんにふりまわされっぱなし。可愛らしいけれど世間知らずのお嬢様な里麻ちゃんにべったりと頼られてすっごく迷惑そう。そんな黒木くんと里麻ちゃんとコンヴァトで見かけ、二人の仲を誤解したターニャは失意の料理。ウォッカ(かな?)をラッパ飲みしながらスパゲティフランベしていてのだめを怯えさせている。
まあ、その誤解もほどなく解けて、里麻ちゃんに頼まれて彼女が一日中ピアノの練習ができる部屋を探している黒木くんにターニャが元のだめ部屋の提供を申し出て二人はなんとなくいい感じ。しかし元のだめ部屋はのだめ荷物とコタツで溢れかえり、みんなで荷物を運び出したのでありました...ってのだめは二つ部屋占拠してたのかよ....もはや家主の身内同様とはいえ恵まれすぎだよな主役の特権。
千秋の写真(指揮コンの)にアテレコして自分を鼓舞してコタツからでてピアノに向かうのだめ。黒木君に逢えてなおいっそうピアノに励むターニャ。そんなふたりの音楽に圧倒され神妙な表情となる受験生里麻ちゃん。まあがんばれ。
のだめアテレコの「いまはコンクールに出られなくてもやることはたくさんあるだろう(宿題とか)」「頑張れ」「俺はお前をいつでも見てるから」「恵」は真実だなあとつくづく思ったよ。のだめは本当にゆるぎがなくて自分を見失わない。しっかり精進してるからブレイクも近いことだろう。第四楽章いつからはじまるんだ~。
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しかしウィーンでのだめレベルアップイベントが起こるかも予想は見事に外れてしまったなあ。まあ千秋のだめラブラブっぷり健在が見れたからいいけどね。もっと読者の予想をはるかに超えたイベントが用意されているのだろう。次号も楽しみ~(隔週ってほんとにイイナ)。6/13発売の18巻も楽しみ~。
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過去感想一覧
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コメント
早く18巻読みたいですよね☆
私もkissも両方読んでるんで今月は最高です!!
なにかで21巻が最終巻って書いてあったんですけど本当なんですか??
そこにも第四楽章はもう始まってるみたいなこと書いてあったんで!
私はのだめが楽章に分かれてるなんてしらなかったんですけど・・・(>▲<)
投稿: ほし | 2007.06.12 19:19
ほしさん、はじめまして(かな?)、コメントありがとうございます。
いよいよ18巻発売ですね。魅惑のLesson101からはじまるので楽しみです!
21巻で終わりというのは正式に発表されたわけではなく、昨年の二ノ宮先生のラジオインタビューのあと20話くらいでまとめたいというお答えからファンが推測しているみたいですよ。
楽章構造は途中から明らかにされていますね。Lesson72(13巻)の中間、ノエルから3月への場面転換のコマに「Le 3eme mouvement(第三楽章)」と記載されていますよ。
投稿: nya | 2007.06.13 05:46
はじめましてです!
ファンの推測なんですか!
はずれたらいいな 笑
21巻で終わりなんて嫌です。のだめはずっと続いてほしいな
楽章、13巻に書いてあったんですか!
何回も読んだのに気づきませんでした
さっそく見てみます♪
投稿: ほし | 2007.06.16 00:35
ほしさん、コメントありがとうございます!
そうですねー。私も駆け出し指揮者とヒヨコのピアニストの物語としての「のだめ物語」は一旦幕を下ろしたとしても、オトナになった二人や周囲の人たち(峰くん~)の物語を続けて欲しいなあなんて考えていますよん。
投稿: nya | 2007.06.16 08:24