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新薬治験の惨劇

日本ではとりあげられていないのだけど、先週から今週にかけての英国のトップニュースは、「Six taken ill after drug trials 」(これがBBCの第一報)

Six men remain in intensive care after being taken ill during a clinical drugs trial in north-west London.The healthy volunteers were testing an anti-inflammatory drug at a research unit based at Northwick Park Hospital when they suffered a reaction. Relatives are with the patients, who suffered multiple organ failure. Two men are said to be critically ill.

ロンドン北西部の病院で白血病の新薬の治験に参加した8人のうち2人が危篤、4人が深刻な症状に陥ったというもの。無事だった2人はプラシーボ(ダミー薬)を投与されたということだから、100%の副作用率というたいへんな惨劇だ。

私はBBC Worldでこのニュースを知った。無事だった人がインタビューに答えていて、「ああ、副作用がなかった人もいたのね」なんて思って観ていたら、プラシーボ投与者とわかって愕然とした。その人によれば「同じ部屋の治験者だちが次々とひどい苦しみを訴えながら倒れていった。まさに地獄絵だった。ダミー薬を飲んだことはラッキーだったと思うけど、皆の苦しみを思えばちっとも喜べない。借金を返すために応募したが治験なんて二度をやりたくない」とのこと。危篤状態の人は集中治療室でもう全身の血を何度もいれかえているが依然意識はなく、それより症状が軽い人たちもおそらく半年以上は入院が必要という....まさに毒薬を投与されたようなものだ。

この新薬TBN1412という薬は勿論動物実験を行い、正当な審査手続きを経て人体実験に至ったもの。それが人体にこのような深刻な障害を起こすとはどういうことだろうと訝っていたら、本日のBBCニュースでは、20匹の猿を使った動物実験で2匹の猿にリンパ節が肥大するなどの症状が認められていたということが報道されている。

Trial drug affected animal glands

新薬の治験はリスクがあり、それがゆえに高額の報酬が約束されていることはよく知られているが、これほどまでの惨劇ははじめてだろう。

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