割と即物的

年初は近所の高層マンションを買うなどと舞い上がっていた両親であるが、紆余曲折あり結局キャンセルして今の家を賃貸マンションに建てかえてその一部に住むことにしたらしい。「もう設計図も出来上がっていて来年早々に着工するのよ」「下町に5階建ての小さなマンションねえ...大型マンションの方が地震や災害なんかには安心じゃないの？」「それは耐震建築にしてもらったから大丈夫。なんか15Mも杭を打つんですって。」「（まあそれならいっか～）....好きにしなさいよ。でも偽装には気をつけてね。」　

「でね」と母は切り出した。「大きな買い物したんでうちは当分緊縮財政なの。お正月もしないから帰ってこないでね」「はあ～っ？！」

そういうレベルの緊縮ではないと思うんだが....。

かつて学生時代親にねだって車を買ってもらったことがあった（馬鹿娘）。もちろん家族で使う車だが、免許をとったばかりの私の希望を入れて当時流行のスポーツカーにしてもらったのである。スタイルはもとよりカラーや内装も私好みの格好いい車を手に入れて大喜びする私に母は言った。「今日から当分お肉は食べられませんからね！」「はい？！」「あたりまえよ。こんな大きな買い物したんですから当分は慎ましくやるの」

そしてその通り、その後1ヶ月、我が家の食卓には肉がでることはなかった。まじ目刺とかお新香でご飯食べてたよ。