バラエティ・ショー型政治を憂う
いつから政治はバラエティ・ショーになったのか。いや古来政治が有閑階級の道楽だったことを考えればこの流れもあながち間違ってはいないのかな。バースプレイスであるという点を差し引いても私は日本という国を好きだし愛しているが、欠点が多い国であるということも自覚している。
外部から与えられた近代化という課題を急速に実施した結果、日本は旧態のインフラ上に社会システムを築かざるおえず、それがゆえに非常に多くの矛盾を抱え込んでしまった。過日の政権政党の政策が間違っていたとまでは思わないが、結果としてそれが今日の状態(バブル崩壊後の経済停滞や企業事故の続出から近隣諸国との軋轢まで)を生んだことは否めないだろう。
月々何十万もの税金や年金基金を国庫に収めているタックス・ペイヤーという立場からのここ数年の国政選挙の判断基準は「自身の老後を委ねるのにふさわしい政策を持ち、それを実施できる政党、政治家であるか」ということだった。ただその基準はいかにも狭く長期視点に立ったものではないことは自覚していた。今回の政局混乱を見れば、日本は急ごしらえの近代政治体制をアドホックに維持することのみに費やしてきたが、それも限界に達してしまったということがよくわかる。今回の衆院選では日本が真の意味での近代国家になれるかどうかの判断を迫られている。バラエティ・ショーに目を奪われることなく真摯に投票したい。
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ねこまる御礼写真一枚更新しました。面白い写真がとれないなあ。
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