ルーブル美術館展
その絵を前にして夫はいった。「なるほど絵と云うものはこうして実物を見てみなければ判らないことがあるね」
それには私もまったく同感だった。この絵を目当てに私たちは横浜美術館で開催されている「ルーブル美術館展」を訪れたわけであるが、まさかこんな愛らしい小品だとは思っていなかった。もちろん絵のデータとしてはちゃんとサイズ(23X30.5cm)は記載されているわけだが - その小ささを実感としては持っていなかったわけだ。
ちっちぇ~ - それが18世紀ロマン主義の旗手ドラクロワの著名な絵画「オフィーリアの死」の印象だった。あ、いやいやもちろん可能な限り近寄り絵のディティールを確認しその美しさ哀れさにもちゃんと感じ入ったけどね。ドラクロワのシェークスピアシリーズはいいな~。あ、猫シリーズもかわいいよ。
音楽同様私自身の絵画の趣味は非常に俗だ。幼い頃自宅の居間に飾られていたルノワールの複製画が良くなかったのか、もうまったく持って凡庸。まして真贋などさっぱりわからない。SFファンであるがゆえに、英米のパルプ雑誌のイラストレータに大いに影響を与えたロマン主義のドラクロワに魅かれ、風景画といえばバルビゾン派。その後なぜかダダイズムに転び、マルセル・デュシャンの「泉」にであって要するになんでもありか!と衝撃を受けて完璧に美的センスが破壊されたんだけどね。
だから今回も「横浜美術館にルーブル来てるのか~、おおドラクロワ初出もあるし、バルビゾン派も多いのね。アングルも嫌いじゃないから見に行ってみようかなあ」と思って、代休をとった日に夫を誘って出かけた。そうしたら平日にもかかわらずすっごい人手。辟易して早々に会場をでたのだが。「ま、とりあえずドラクロワとミレー・コローと目玉の「トルコ風呂」が見れたからいいやー」といって夫に大いにあきれられたよ。
会場では無料のラジオガイドを貸してくれるのでそれを聞きながら回るもよし。カタログ(2000円也)を買い求め、それをまず読んでから回るもよし。しかしやはり人気の展示会。なかなか落ち着いてみれないのがちと悲しい。ま、いずれ本場でね。
ところで、会場でもらったチラシにこんなものが!フランク・ロイド・ライト好きにはたまらないマンションがみなとみらいにできるのだ。エントランスにタリアセンですよ奥さん!いま住んでいる2LDKのマンションに満足しており、老後もリフォームして住もうと思っていたが、ちょっと心が動いている。とりあえず会員にはなってみたよ。
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