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仕事いろいろ

会社に在籍して20年近く(長いね!)。開発だったりSEだったり営業だったり、いろいろな部門を渡り歩いてきていろいろな人たちに出会ったよ。割と上司や同僚には恵まれたと思うのだ。でもときどきは困ったちゃんとか使えない人にも出会うのは組織にいたら勿論だ。仕事はチームプレイなのだからリカバーしたり/されたりでトータルでパフォーマンスをあげていければよいのだけど、うまく気持ちの折り合いをつけるのはちょっと大変だよね。特に若いうちはさ。

同僚の男性は入社5年目の若いSE。仕事もできるし気がきくし愛嬌もあるしで、周囲から可愛がられて会社人生も順風満帆だ。それが最近はちと鬱模様。ときどきため息なんかついたりして浮かない表情だ。どうやら仕事で悩みがあるらしい。ある日彼がぼそっといった。「XXさん(私の名前)。僕この先会社でやってく自信がつきましたよ」。言葉と裏腹に表情は暗い。どしたの?と促す私に「俺、会社にはいって何年も、これでいいのかってずっと自信がもてなかったんですよね。で、10年、20年後に俺なにしてるのかな?ってぜんぜん未来の自分がみえなかったんですよ」 うんうん、まだ若いもん。そういうことってあるよね。「で、最近、○○さんといっしょに仕事してるじゃないですか」ああ、先月うちの組織に異動してきたシニアな営業さんね。確か私よりずっと上のはず。「彼、ぜんぜん仕事できないんですよ。製品のことも知らないし、プレゼン資料つくってもプアなものしかできないし、進行ひとつできやしない」おお、そんな人だったとは...「で、思ったんですよ。彼みたいな使えない人でも会社にいられるんだから、」あとは私が引き取った「俺なんてまだまだやってけるし 、 あんな人には決してなるまいって - いい反面教師になったんでしょ?」 「よくわかりますね」「わたしも10年以上前、同じことを思ったからね」

大昔、シニアな営業ばかりが所属する某組織に放り込まれたことがある。若いときは営業としてばりばりならした立派な経歴を持った人たちばかりなのだが、時代の流れについていけなかったり、大病をして無理がきかなくなったり、ちょっとしくじったりした人が集まった組織。営業開発という名前の砦 - というかここで起死回生できなければ、そのままリストラされちゃうようなボーダーライン。ある人はここをばねに発奮してひと花ふた花を咲かせたり、ある人はそのままフェードアウトしちゃったりまあいろいろだった。まだ十分に若かった私はここで半年あまり仕事して、いろいろな人たちの行く末をみて自分の会社員としての未来にも思いをはせたのだった。

尊敬できる人も多かったけど、??な人もいた。そこではじめて私は「使えない」人を見てしまったのだ。営業部長なんて立派な肩書きを持っているのに、顧客を理解せず思い込みだけの押し付けをする。やたら大仰にふるまうのに中身がない。上司には腰が低いのに部下は常に恫喝する - そして何より自社の製品や業界に愛情を持たない - 反面教師はいたるところにいた。- もちろん、それは一人の人ではなくたくさんの人たちのそれぞれ一部分の欠点だ。私は彼らを最初は嫌悪して(実際仕事ではかなり負荷がかかったし)、その後冷静に観察した。私から見て「使えない」彼らだって、有用な人脈を築き、信頼できる仕事をしていたからこそ何十年も在籍してこれたわけだ。いわゆる会社での自分の「立ち位置」を明確にし、ゆるぎのないスキルのコアをつくり、そこから積み上げていく...といった仕事のロードマップは彼らの長所短所から学ばせてもらった。

それにしたってこのスループットでおーけーならば私なんてまだまだやってけるなあ、と自分の発奮材料になったのがいちばんのメリットだったな。いわゆる会社人生でギヤを二速から三速にいれるあたりに彼等に出会ったのは良かったと思ってるよ。

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