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執事カフェ 或いはスランゴイド・ホールの思い出

ふと思いついた。巷ではやりのメイドカフェに対抗して執事カフェというのはどうだろう。
上品な佇まいの中年/老年の執事がモーニングを着て対応してくれるのだ。「マダム、お茶をお持ちいたしました」とかな(「けっ」と自分つっこみをする)

執事に会ったことがある。

数年前、ウェールズを旅行した際、スランゴイド・ホールというホテルに泊まった。ちょっと英国に詳しい方には著名なホテルであろう。ウェールズ出身の著名な服飾デザイナー、故ローラ・アシュレイのご主人アシュレイ卿が営むカントリー・ハウス・ホテルなのだ。(カントリー・ハウスとは貴族が郊外に立てたお屋敷だ)

ウェールズ旅行をプランしたとき、「やっぱスランゴイド・ホールははずせないよねえ」といってミーハーの私は早速宿泊予約をいれて夫に嫌がられた。

行ってみてわかったことはここがとても不便な地にあるということだ、ウェールズの首都カーディフから車で2,3時間もかかったと思う。街道から田舎道に降り、さらにえんえん走っていいかげんイヤになったころに、ホテルの標識があらわれる。そこから農道をしばらく走ると見渡す限りの農場の真ん中にこじんまりとしたカントリー・ハウスがあらわれるのだ。

もちろんそれは敷地の広さによる目の錯覚。立派なお屋敷なのだ。玄関の前に車をとめた私たちは目をうたがった。そこにはモーニングを着た執事が待ち構えていたのだ。いや個人宅ではないのだから執事というのはおかしいのだがどうみたって執事だ。

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<庶民nya、執事に出会う>

カントリー・ハウスというだけあってホテルのしつらえではなく、典型的な貴族の館だ。GF(グランドフロア、一階ね)はパブリックスペース。ライブラリーにはビリヤード台が鎮座し、ギャラリーに、ホール、ダイニングルームなど。1F(二階ね)が客室。バスタブつきのバス完備。各部屋は全室スイートになっていて、アンティークな家具にローラ・アシュレイのファブリック。浮世離れした雰囲気にひたれることうけあいだ。

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<こんな感じ。ひろくて渋い。いっぱい本がおいてあったよ>

もちろんディナーは正装だ。ディナー時にドレスコードのあるホテルのダイニングは多いが、まあたいていは男性はジャケットを羽織ればOKなのだ。しかしここはネクタイが必須であった。スタンドカラーのシャツにサマー・ジャケットしかもってこなかった夫はあわてて街へネクタイとシャツを買いにでたよ。

ディナー前のひととき、ライブラリでアペリティフを楽しむ私たちの前に「マダム、ディナーのご用意ができました」と執事が迎えにくる世界というのは...かなり疲れることがわかった。

広大な庭(っつーか農場だ)を散歩しているとヘリコプターが舞い降りてきてびっくりした。なんとお屋敷の横にはヘリポートがある。にゃるほど、真のお金持ちはヘリで週末を過ごしにくるのだなと思った次第。

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<庭じゃないよね。もちろん羊も馬も牛もいる。ヘリポートもある>

ちょびっと窮屈だったけどお部屋も雰囲気もステキだし、ごはんはおいしかったしまた行きたいなあといっているのだが、「遠いしなあ」と夫は渋っているのだ。

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