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Le paon

人生に於いて「Kopernikanische Wende(コペルニクス的転回)」などそうそう起こるものでは無いとたかをくくっていた。まして俺は頭上に音楽という偉大な神殿を頂く身。平生その巡礼に身をやつしていればそうそう私心にかかずらう暇などないはずだったのだ。

しかし、いやはやどうして、まさか自分がいとも容易くしかも嬉々として価値観の変更を受け入れるとは思わなかった。俺の生活を乱した傍若無人な闖入者はいまや征服王として俺の肩に剣を置いている。その足元に跪き恭しく頭を垂れるのは降伏した俺。完全なる白旗宣言 - 敗北の証。

だがその敗北感はひどく甘やかで優しい。

Fin

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